1968年の西鉄ライオンズ

1968年の西鉄ライオンズは、監督兼選手の中西太が指揮を執る7年目のシーズンでした。この年、ライオンズには優勝が期待されていましたが、予想に反して厳しいスタートを切ることになります。1966年と1967年には2年連続で2位に入賞しており、今シーズンこそはタイトル獲得が望まれていましたが、開幕戦からの3連戦で、近鉄に対して連敗を喫してしまったのです。この開幕3連戦が、チーム全体に多大な影響を与えることになります。

開幕からの苦戦は続き、7月までの間は最下位に転落。自信を失った選手たちはなかなか調子を取り戻せずにいました。しかし、夏が近づくにつれて東映フライヤーズの調子も崩れ始めると、西鉄ライオンズは徐々に盛り返し、最下位からの脱出に成功します。特に終盤には近鉄と競り合いながら4位争いを繰り広げる展開もあり、多少の希望を見いだすことができましたが、最終的には阪急ブレーブス、南海ホークス、東京オリオンズに大きく水を空けられ、1964年以来の5位でシーズンを終える結果となりました。

投手陣では、Bクラスに終わったにも関わらず池永正明がしっかりとした成績を残し、他にも東映から移籍した永易将之や若手の与田順欣が良い働きを見せたものの、ベテランの稲尾和久は衰えの兆しを見せ始め、明らかに世代交代の時期を迎えていることが伺えました。これによりチームの今後の戦力体制についても考慮が必要になってきています。

1968年のシーズンを通じて、選手たちの奮闘や厳しい競争があったものの、勝ち星を上積みすることができず、球団全体が新たな方針を模索する時期に突入しました。来シーズンに向けての準備や選手の育成が喫緊の課題とされる年と言えます。

また、オールスターゲームではライオンズからも数名の選手が選出され、個々の才能を発揮する場ともなりました。選手の活躍はチームの士気を高める要因となり、ファンにとっても期待を寄せる要素となりました。

このように、1968年の西鉄ライオンズは厳しい状況ながらも選手たちの努力や周囲の支援を受けてシーズンを進めていきました。今後の飛躍を期待しつつ、チーム全体で再建に取り組む必要がある年だったのではないでしょうか。

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