1974年のパシフィック・リーグプレーオフ

1974年 パシフィック・リーグプレーオフ

1974年10月に行われたパシフィック・リーグのプレーオフは、前期優勝の阪急ブレーブスと後期優勝のロッテオリオンズが直接対決した試合です。このプレーオフは、リーグの頂点を争う重要な試合であり、両チームの監督もそれぞれ特筆すべき存在でした。阪急の上田利治監督とロッテの金田正一監督は、選手たちにとって信頼と期待の象徴でもありました。

試合経過

第1戦（10月5日）

場所は西宮球場。観衆は約20,000人が集まり、開始から緊張感が漂う中、試合が進みました。ロッテは初回、得津高宏の適時打でいきなり先制。その後も有藤通世の連続適時打で追加点を挙げ、阪急は苦しい立ち上がりを強いられました。阪急も長池徳二、福本豊のヒットで1点差まで詰め寄りますが、最後にはロッテの村田兆治が抑え、ロッテが初戦を制しました。

第2戦（10月6日）

2戦目は再び西宮で開催され、観客は32,000人を超えました。この試合でもロッテは圧倒的な戦力を見せつけ、初回に5点を奪い、特に山崎裕之が3回に本塁打を放つなどの活躍で、阪急を圧倒しました。阪急も反撃に転じようとしますが、序盤の失点が響いてしまい、試合はロッテがリードを保ったまま進行しました。

第3戦（10月9日）

宮城で行われた3戦目。観衆は20,000人。ロッテは3回に得津のセカンドゴロによる得点やジム・ラフィーバーのタイムリーによって追加点を得ると、8回にも得津の2ラン本塁打でダメ押し。村田の完封投球も光り、阪急は反撃の隙を与えず、ロッテが3連勝でパ・リーグ優勝を決めました。

ロッテの快挙

このリーグ優勝により、ロッテは4年ぶり、そして前身の毎日・大毎時代を含めると通算4度目の栄冠を手にしました。特に、これによりロッテは当時の宮城球場を暫定本拠地としてプレーオフを戦ったのですが、シリーズは後楽園球場にて行われることになりました。この年を境に、パ・リーグは指名打者制を導入することとなり、もうこの試合で両チームが9人制での対戦が行われることはありませんでした。

表彰選手

プレーオフの結果として、優秀選手は村田兆治が獲得し、阪急からは長池徳二が敢闘賞を受賞しました。また、首位打者には得津高宏、優秀投手には金田留広が選ばれるなど、選手たちの活躍が光りました。

メディアの反響

テレビやラジオの中継が各局で行われ、多くのファンがその熱戦を見守りました。特に、関西テレビやNHKラジオなどでの解説者たちの熱い解説が印象的でした。これにより、このプレーオフはプロ野球界での重要な節目として記憶に残ることとなりました。

この試合は、プロ野球における一つの歴史的瞬間であり、今でも多くのファンに語り継がれています。

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