1977年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

1977年度新人選手選択会議

1977年度新人選手選択会議は、プロ野球のドラフト制度に基づく重要なイベントで、1977年11月22日に東京の飯田橋にあるホテルグランドパレスで開催されました。この第13回ドラフト会議は、日本のプロ野球において多くの注目を集めることとなりました。

ドラフトの仕組み

この年のドラフトでは、選手の指名順を決定するために予備抽選が行われました。抽選によって決まった指名順は、1位、3位、5位といった奇数順位が、予備抽選の1番から12番の順番で選ばれる一方、2位、4位、6位などの偶数順位は逆に12番から1番という形で進められました。予備抽選の結果は以下のようになりました：

• - クラウン
• - 巨人
• - 阪急
• - 阪神
• - 大洋
• - ヤクルト
• - 日本ハム
• - 広島
• - 近鉄
• - 南海
• - ロッテ
• - 中日

注目選手・江川卓

このドラフトで最も話題となったのは法政大学からの江川卓選手で、彼はドラフト1位でクラウンから指名を受けました。江川選手は昔から巨人入りを希望していたものの、クラウンが「一番くじ」を引き当てたため、その指名を受けることとなります。しかし、江川選手は過去にも阪急からの指名を拒否しており、再び「九州は遠い」という理由を挙げて入団を断り、米国留学の道を選びました。この一連の出来事は多くのメディアで取り上げられ、野球ファンの間で大きな反響を呼びました。

藤沢公也と中日

もう一つ注目されたのは、中日が1位指名した藤沢公也選手です。藤沢選手は過去に4回のドラフト指名を受けながらも、全てを拒否してきた選手であり、そのため中日にとっては特に記念碑的な指名となったといえるでしょう。藤沢選手は1978年シーズン終了後に中日に入団しました。このように、藤沢選手の指名はドラフト史上において特異なケースとして記録されました。

法政大学からの指名選手

法政大学からは江川選手の他に、袴田英利、金光興二、植松精一、島本啓次郎の4名が指名されました。法政大学から同じ年に複数の選手が指名されることは珍しく、今回の5人の指名は同一チームからの同時指名としては史上最多という記録を樹立しました。ただし、江川選手と金光選手は再び入団を拒否する結果となり、特に注目を浴びました。

指名リスト

以下は、このドラフトで指名されたチームのリストです。

パシフィック・リーグ

• - 阪急ブレーブス
• - 南海ホークス
• - ロッテオリオンズ
• - 近鉄バファローズ
• - 日本ハムファイターズ
• - クラウンライターライオンズ

セントラル・リーグ

• - 読売ジャイアンツ
• - ヤクルトスワローズ
• - 中日ドラゴンズ
• - 阪神タイガース
• - 広島東洋カープ
• - 大洋ホエールズ

このドラフトは日本プロ野球の歴史において、選手の進路やチーム構成に大きな影響を与えた重要な出来事であり、特に江川選手と藤沢選手の動向は多くのファンに驚きをもたらしました。

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