1978年のバレーボール

1978年のバレーボール界の動向

1978年、バレーボール界は国内外で様々な動きがありました。新たなチームが誕生し、国際的な組織には新たな国々が加わった一方、長年続いたチームがその歴史に幕を閉じるなど、変化の年でもありました。

新たなチームの誕生と解散

この年、イタリアではGSOヴィッラ・コルテーゼが創設されました。また、日本ではイトーヨーカドー女子バレーボール部、日本電気女子バレーボール部（現在のNECレッドロケッツ）が創部されるなど、新たなチームが続々と誕生しました。一方で、ヤシカバレーボール部が廃部となり、その監督と選手は日本電気女子バレーボール部へ移籍するという動きもありました。これは、チームの再編や強化を目的としたもので、当時のバレーボール界の競争の激しさを物語っています。

国際的な動き

国際バレーボール連盟（FIVB）には、アンゴラ、オマーン、フェロー諸島、モザンビーク、リヒテンシュタイン、ルワンダの6カ国が新たに加盟しました。これは、バレーボールが世界的に普及していることを示すとともに、国際的な競技としての発展を加速させるものでした。

国際大会の結果

1978年の男子世界選手権では、ソビエト連邦が金メダルを獲得し、イタリアが銀メダル、キューバが銅メダルとなりました。女子世界選手権では、キューバが金メダル、日本が銀メダル、ソビエト連邦が銅メダルを獲得しました。これらの結果は、各国のバレーボールのレベルの高さを証明するとともに、世界的な競技としての注目度を高めました。

国内大会の結果

日本リーグ

第11回日本リーグでは、男子は日本鋼管が優勝し、新日本製鉄が2位、専売広島が3位となりました。男子MVPには森田淳悟選手が選ばれました。女子は日立が優勝し、ユニチカが2位、カネボウが3位となり、女子MVPには白井貴子選手が選ばれました。

全日本総合選手権

全日本総合選手権では、男子6人制は日本鋼管が新日鉄を破り優勝、女子6人制はユニチカが日立を破り優勝しました。男子9人制は専売九州が東武信用金庫を破り、女子9人制は葵クラブが石川島播磨を破り優勝しました。

全日本都市対抗

第27回全日本都市対抗では、男子は富士フイルムが優勝し、専売広島が2位、日本鋼管と新日鉄が3位となりました。女子は日立が優勝し、ユニチカが2位、東洋紡守口とカネボウが3位となりました。

ビーチボール競技の誕生

富山県下新川郡朝日町では、ビーチボール競技（当時の名称はビーチバレーボール）が考案されました。これは、既存のバレーボールとは異なる、砂浜で行う新しい競技の誕生を意味し、その後のビーチバレーボールの発展に繋がりました。

バレーボール界に生まれた人々

1978年には、後にバレーボール界で活躍する多くの選手や関係者が誕生しました。男子ではスティーブ・ブリンクマン、クレイトン・スタンリー、山本隆弘、女子では竹下佳江、マウゴジャータ・グリンカ、高橋みゆき、菅山かおるなどがいます。これらの選手たちは、後のバレーボール界を牽引し、多くのファンを魅了しました。

バレーボール界を去った人々

また、この年、バレーボール界に大きな影響を与えた人物が亡くなりました。それは、日本のバレーボール界を長年支えてきた大松博文氏です。彼の功績は、日本のバレーボール界の発展に大きく貢献しました。

1978年は、バレーボール界にとって、新たな歴史の幕開けとも言える年でした。新たなチームや選手が誕生し、国際的な広がりを見せる一方で、長年続いたチームや偉大な人物がその歴史に幕を下ろすなど、様々な出来事がバレーボール界を彩りました。これらの出来事は、現代のバレーボールに大きな影響を与え、その発展に貢献したと言えるでしょう。

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