1979年の広島東洋カープ

1979年の広島東洋カープのシーズン総括

1979年は広島東洋カープにとって特別な年でした。この年、古葉竹識監督の5年目となるシーズンは、チームが目覚ましい成績を残し、リーグ優勝と球団初の日本一を達成しました。ここでは、そのシーズンの出来事や選手の活躍を詳しく見ていきましょう。

投手陣の活躍

投手陣は北別府学、池谷公二郎、山根和夫、福士明夫の4人が先発ローテーションを形成し、それぞれが規定投球回数に到達しました。特に北別府は17勝をマークし、安定感のあるピッチングでチームを支えました。池谷も12勝を挙げ、山根は8勝4敗、防御率2.91の好成績を残しました。さらに、移籍2年目の江夏豊は抑え投手として55試合に登板し、9勝5敗、22セーブを挙げる活躍を見せ、最優秀選手に輝きました。チームの防御率は3.74でリーグトップ、523失点という数字も素晴らしいものでした。

打線の充実

一方、打線では俊足の高橋慶彦が1番に据えられ、中軸には山本浩二、衣笠祥雄、水谷実雄、エイドリアン・ギャレット、ジム・ライトルといった長打力のある選手たちが存在しました。高橋はこのシーズン、6月6日から7月31日まで33試合連続安打というプロ野球記録を打ち立て、チームの中心選手としての地位を確立しました。彼の打率は.304で、チームの年間打率はリーグ5位の.257に留まりましたが、盗塁数は143と断トツの1位を記録しました。

シーズンの波乱

シーズンは開幕から波乱の連続でした。4月7日の開幕戦では阪神と対戦し、初っ端から4連敗を喫しました。特に5月28日には衣笠が極度の不振に陥り、打率が2割を切る状態となり、監督の古葉は彼をスタメンから外す決断に至りました。オーナーからの厳しい声も影響していたと言います。

しかし、シーズンが進むにつれてチームの調子は上向き、後半戦では古葉が思い描く試合が展開されるようになりました。8月17日には大洋戦で勝利を収め、また首位に返り咲くことに成功し、その勢いを維持したまま10月6日にはセ・リーグ優勝を果たしました。

日本シリーズの興奮

11月4日、大阪球場で行われた日本シリーズ第7戦では、近鉄との試合が白熱しました。9回裏に無死満塁という緊迫した状況で守り切り、最終的には4-3で勝利。江夏の21球として知られるこの試合は多くのファンの心に刻まれ、チームはついに日本一に輝きました。

結論

1979年の広島東洋カープのシーズンは、選手たちの献身的なプレーと監督の指導によって輝かしい結果を残しました。広島ファンにとって特別な思い出の詰まった年であり、長い歴史を持つ球団にとっても重要なターニングポイントとなりました。これからもこの偉大なシーズンが語り継がれ、多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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