1980年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

1980年度新人選手選択会議

1980年度新人選手選択会議は、1980年11月26日に東京の飯田橋ホテルグランドパレスで開催された第16回のプロ野球ドラフトのことです。この選手選択会議では、各球団が将来のスター選手を獲得するために競い合う重要なイベントとなります。選手指名にあたっては、順位が重複した場合、抽選による決定が行われました。

概要と仕組み

この年度のドラフトでは、選手の指名順位が重複した際には抽選が実施され、抽選に外れた球団は、奇数順位の場合はウエーバー方式、偶数順位の場合は折り返しウエーバー方式に従って希望選手の指名を行う仕組みでした。ウエーバー順位は、南海、中日、阪急、阪神、西武、大洋、日本ハム、巨人、ロッテ、ヤクルト、近鉄、広島の順で設定されました。

取り巻く問題と背景

この年、特に注目を集めたのは、西武と同一資本のプリンスホテル硬式野球部による囲い込みの問題です。実際に、入団を拒否した3選手全員がプリンスホテルに入社したため、興味深い事態となりました。これに対して、日本ハムと阪急は合同でパ・リーグ会長の工藤信一良に対し「プロアマの秩序を守ってほしい」と訴え、問題が深刻化しました。さらに、愛甲猛も誘いを受けていたことが報じられており、最終的にロッテが1位で指名する形となりました。

前年のドラフトでも、田鎖博美が「プリンスホテル入り」をすでに伝えていたため、西武からの単独2位指名で入団したことは、囲い込みの疑惑を助長する前兆とも見なされていました。

指名リスト

このドラフトでは、セントラル・リーグとパシフィック・リーグの各球団が希望する選手を指名しました。以下は各リーグの指名リストです：

セントラル・リーグ

• - 広島東洋カープ
• - ヤクルトスワローズ
• - 読売ジャイアンツ
• - 横浜大洋ホエールズ
• - 阪神タイガース
• - 中日ドラゴンズ

パシフィック・リーグ

• - 近鉄バファローズ
• - ロッテオリオンズ
• - 日本ハムファイターズ
• - 西武ライオンズ
• - 阪急ブレーブス
• - 南海ホークス

各選手についての交渉権が確定した際、選手の名前は太字で示され、指名の重複があった場合は色付きで表示されました。また、選手が入団を拒否した場合は背景色が暗色となり、ウエーバー制度に関する指名順は矢印の向きで示されました。

このように、1980年度新人選手選択会議は多くの興味深い要素に満ちており、プロ野球界の未来を左右する重要な出来事となりました。

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