1985年の相撲

1985年の大相撲

1985年は、大相撲にとって多くの出来事があった年でした。両国国技館が開場し、新たな時代が幕を開けた一方で、力士の副業が原則禁止となるなど、相撲界の体質にも変化が見られた年でもありました。また、数々の名力士の引退や、新たなスターの誕生など、相撲界の勢力図が大きく変動した一年でもありました。

大相撲の主な出来事

両国国技館の開場：1月場所から、新しく建設された両国国技館が使用開始となりました。これにより、大相撲の興行は新たな舞台へと移りました。開場初日には昭和天皇が観戦に訪れ、歴史的な瞬間となりました。
力士の副業禁止：春日野理事長の意向により、力士のレコード発売やCM出演などの副業が原則的に禁止されました。これは、力士が本業である相撲に専念することを目的としたものでした。
若嶋津と高田みづえの婚約・結婚：大関若嶋津と歌手の高田みづえが2月に婚約、9月に結婚披露宴を行いました。この結婚は、相撲界と芸能界を代表するビッグカップル誕生として、大きな話題となりました。
数々の力士の引退：横綱北の湖、元関脇富士櫻、元大関琴風といった名力士が引退しました。北の湖は一代年寄となり、琴風は年寄尾車を襲名し、相撲界に貢献し続けることとなります。
新入幕力士の誕生：寺尾が新入幕を果たしました。また、寺尾と逆鉾の兄弟同時幕内入幕は、191年ぶりという珍しい出来事でした。
大関昇進：大乃国と北尾が大関に昇進しました。大乃国は5月場所後の番付編成会議で、北尾は11月場所後の番付編成会議で、それぞれ大関昇進を果たしました。
昭和天皇の観戦：1月、5月、9月場所で昭和天皇が観戦されました。天皇の観戦は、相撲界にとって大きな名誉であり、力士たちのモチベーション向上にもつながりました。
テレビ朝日系列『OH!相撲』放送開始：テレビ朝日系列で大相撲の情報番組『OH!相撲』が放送開始となりました。これにより、相撲はより身近な存在となり、ファン層の拡大にも貢献しました。

本場所の結果

1985年の本場所は、千代の富士の活躍が目立った一年でした。千代の富士は、1月、5月、9月、11月場所で優勝し、年間最多勝も獲得しました。各場所の結果は以下の通りです。

一月場所：千代の富士が全勝優勝。
三月場所：朝潮が初優勝。
五月場所：千代の富士が優勝。
七月場所：北天佑が優勝。
九月場所：千代の富士が全勝優勝。
十一月場所：千代の富士が優勝。

その他

わんぱく相撲全国大会の初開催：8月4日に、わんぱく相撲全国大会が初めて開催されました。
アメリカ公演：6月にアメリカ公演が行われ、相撲が海外に紹介されました。
力士の連続出場記録更新：5月場所では大潮が、7月場所では青葉城が、それぞれ連続出場記録を更新しました。
大相撲力士の誕生：白鵬翔（第69代横綱）、鶴竜力三郎（第71代横綱）など、後の大相撲を担う力士たちが誕生した年でもありました。

1985年は、大相撲界にとって変革と新たな歴史が始まった年として、記憶されるべき年でしょう。

1985年に亡くなった主な人物

伊勢ノ濱寅之助(元前頭)
前頭'>[松ノ里直市]
栃ノ峯甚一郎(元十両)
大浪妙博(元前頭)
高瀬山清(元十両)
國光鉄太郎(元十両)
大関'>[増位山大志郎]
大関'>[大内山平吉]
十両'>[大蛇川覚]

これらの力士たちの死は、相撲界に大きな悲しみをもたらしました。

1985年の作品

「どすこい！大五郎 高見山物語 ジェシーふり向かないで」（フジテレビ）

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