1985年の近鉄バファローズ

1985年の近鉄バファローズの動向

1985年シーズンの近鉄バファローズは、岡本伊三美監督が迎える2年目の年であり、チームにとって新しい挑戦と変革の時期となりました。この年、アメリカから加入したバンボ・リベラの活躍や、若手選手の台頭が見られました。

シーズン初期の好調

シーズンが始まると、チームは開幕から順調な成績を収め、4月には11勝5敗という成績で首位に立ちました。この成功には打撃陣が貢献しており、特にバンボや2年目の村上隆行の活躍が目立ちました。村上はショートのポジションを獲得し、チームの未来を担う存在として期待されました。

しかし、5月に入ると状況が一変します。西武ライオンズが首位を奪取し、近鉄は追走する展開になりました。阪急ブレーブスやロッテオリオンズとの2位争いが続く中、チームはその後の試合での厳しい状況に直面しました。

ベテラン選手の苦境と若手の台頭

この年、チームの大きな出来事は、20年目を迎えた鈴木啓示の引退です。開幕からの試合で度々KOされた鈴木は、7月9日の日本ハム戦でさらなる失敗を経験し、その日のうちに「体力も気力も衰えた」とコメントし、シーズン途中での引退を決断しました。彼の引退はチームにとって大きなハプニングでしたが、一方で石本貴昭が鈴木康二朗と共にダブルストッパーとして活躍し、投手陣に新たな明るい話題を提供しました。

とはいえ、ベテラン選手の村田辰美がローテーションに名を連ねる以外は、先発投手陣の崩壊が続きました。シーズンの最終的な防御率は5.10という低迷を示し、チームは最下位に陥りました。

打撃陣の奮闘とシーズンの結末

打撃陣においては、リチャード・デービスが4番として奮闘するものの、全体の層は薄く、ベテラン選手のパフォーマンスが衰えていく様子が続きました。結局、チームはシーズンを3位で終える結果となりました。オフには、平野光泰が現役を引退し、有田修三が巨人にトレードされるなど、世代交代の時期が本格化しました。

歴史的な瞬間と表彰選手

1985年のシーズンには4月23日に仲根政裕がプロ野球5万号のホームランを放つという歴史的な出来事もありました。この年のオールスターゲームでも、ファン投票や監督推薦による選手選出が行われ、近鉄バファローズからも選手が名を連ねました。

まとめ

1985年の近鉄バファローズは、世代交代が進む中での難しいシーズンでした。若手選手の育成とベテラン選手の引退が交錯する中、チームは次なるシーズンに向けての準備を進めることとなります。

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