1987年の近鉄バファローズ

1987年の近鉄バファローズ

1987年の近鉄バファローズは、岡本伊三美監督による4年目のシーズンが繰り広げられました。この年、チームは前年の惜敗を乗り越えるために打撃力強化に努め、現役大リーガーであり元本塁打王のベン・オグリビーを獲得しました。彼は38歳という年齢ながら、シーズンを通じて打率.300、24本塁打という素晴らしい成績を残しました。さらに、一時はチームの主力として活躍したリチャード・デービスも、8月下旬に怪我で離脱するまで打率.337の高成績を記録しました。

リチャード・デービスの怪我後、8月末からは新井宏昌が3番に昇格し、彼は自己最高の打率.366をマークし首位打者に輝く活躍を見せました。この結果、チームの打撃は好調を維持し、チーム打率はリーグ2位となりました。161試合を通じて、チームは135本塁打と512打点を挙げ、いずれもリーグで3位の成績を残しました。

一方で、投手陣は厳しい状況に直面しました。新人の阿波野秀幸が15勝、201奪三振という成績で新人王に輝いたものの、他の先発投手はあまり振るわず、小野和義が11勝を挙げたのみにとどまりました。また、フル稼働が期待されていた抑えの石本貴昭も7セーブに終わり、チーム防御率は4.22とリーグ最低の成績でした。特に、164本の被本塁打はリーグ最下位という厳しい数字でした。

シーズンの途中、8月中旬には8連敗を喫し、チームは最下位に転落。この苦境は10月17日のロッテとの直接対決に敗れることで確定し、6年ぶりに最下位となりました。その結果、シーズン終了後に岡本監督が辞任し、仰木彬ヘッドコーチが新たに監督に就任することとなりました。

対戦成績を見ると、2位の阪急に対しては勝ち越しを果たすものの、前年と激闘を繰り広げた西武には大きく負け越し、5勝19敗2分と苦しい結果に終わりました。これらの要素が重なり、1987年のシーズンはチームにとって厳しいものとなりました。シーズンを通じての選手の頑張りは見られたものの、最終的な結果は残念なものであり、チームの再建に向けた新たなスタートが必要となる年となりました。

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