1989年東京都議会議員選挙

1989年東京都議会議員選挙の概要

1989年7月2日に投開票が行われた東京都議会議員選挙は、東京都議会の議員を全面改選するための選挙でした。この選挙は、1965年の都議会自主解散により、統一地方選挙の日程からずれて実施される3つの都県議会選挙の一つです（他は茨城県と沖縄県）。

この選挙は、宇野内閣発足後初の大型選挙であり、同月23日に行われる参議院議員選挙の前哨戦として大きな注目を集めました。各政党は、国政選挙並みの力を入れて選挙戦を展開しました。

選挙時の東京都知事は鈴木俊一氏、都議会議員の定数は128議席でした。選挙は6月23日に告示され、投票日は7月2日でした。キャッチコピーは「自分の街だもの」、イメージキャラクターには椎名桜子さんが起用されました。

選挙結果

投票率は58.74％でした。

選挙の結果、自民党はリクルート事件や消費税導入、宇野首相の女性問題などの影響で、現有議席を大幅に減らす大敗を喫しました。一方、社会党は前回より得票を大幅に伸ばし、公認候補のみで都議会第二党に躍進、推薦候補も含めると現有議席を3倍に伸ばす躍進を見せました。得票数では、自民党との差はわずか1%程度にまで縮まりました。

公明党は、現有議席を減らして選挙に臨みましたが、結果的に2名の候補者が落選しました。共産党も社会党の躍進の影響を受け、現有議席を5議席減らしました。民社党は善戦し、現有議席を増やすことができました。また、ミニ政党である進歩党も世田谷区で新人候補が当選しました。

杉並区選挙区では、社会党現職の三井マリ子氏が大量得票を得た影響で、他候補の当選ラインが大幅に下がり、結果として革命的共産主義者同盟全国委員会（中核派）系の長谷川氏が1期務めることとなりました。MPD（後に大衆党に改名）の下元氏も当選を果たしました。

当選議員

当選した議員の所属党派は以下の通りです。

自由民主党
日本社会党
公明党
日本共産党
民社党
進歩党
無所属

補欠選挙

1991年4月には、東京都知事選挙に合わせて補欠選挙が実施されました。

脚注

この選挙に関する詳細な情報やデータは、以下の資料を参照してください。

朝日新聞社『「朝日新聞」縮刷版　1989年6月号』
* 朝日新聞社『「朝日新聞」縮刷版　1989年7月号』

関連事項

この選挙と同月に行われた第15回参議院議員通常選挙も、自民党が惨敗し、社会党が躍進するという同様の結果となりました。

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