1991年の日本競馬

1991年の日本競馬

1991年は、日本競馬界にとって変革の年となりました。降着制度の導入、新たな馬券の導入、そしてスターホースの誕生など、数々のトピックがありました。

降着制度の導入

長らく導入が見送られていた降着制度が、ついに中央競馬と地方競馬で導入されました。中央競馬では1月5日から、地方競馬では4月1日からそれぞれ適用が開始されました。導入初日には早くも降着が発生し、その翌日には1位入線馬の降着という事態も発生しました。特に、天皇賞・秋でのメジロマックイーンの降着は、競馬ファンに大きな衝撃を与えました。

馬番連勝複式の導入

新たな馬券として、馬番連勝複式（馬連）が導入されました。8月31日から試験販売が開始され、10月5日から本格的に導入されました。これにより、単枠指定制度は廃止されました。最後の単枠指定競走となったセントライト記念では、単枠指定馬レオダーバンが3着に敗れるという結果となりました。また、フルゲートの上限が18頭と定められたため、日本ダービー馬トウカイテイオーは8枠20番に単枠指定されました。

トウカイテイオーの活躍

シンボリルドルフの仔であるトウカイテイオーが、無敗で皐月賞と日本ダービーを制覇しました。史上2頭目の無敗の三冠馬誕生に期待が集まりましたが、日本ダービーでの骨折により菊花賞を断念せざるを得なくなりました。関西馬による日本ダービー優勝は、1982年のバンブーアトラス以来9年ぶりの快挙でした。

3歳GIの東西統一

前年まで東西に分かれて行われていた3歳GI競走が統一され、牡馬限定の朝日杯3歳ステークスと、牝馬限定の阪神3歳牝馬ステークスとして生まれ変わりました。それぞれのレースでは、ミホノブルボンとニシノフラワーが1番人気に応えて勝利し、翌年のクラシック戦線での活躍を予感させました。

阪神競馬場の改修

阪神競馬場は大規模な改修工事を行い、新たなスタンドや直線に坂が設けられました。改修期間中、阪神競馬場で開催予定だったレースは、中京競馬場や京都競馬場に振り替えて行われました。

その他の出来事

中央競馬のゼッケンが、全競走で馬名入りとなりました。
オグリキャップが笠松競馬場に里帰りし、岐阜県スポーツ栄誉賞を授与されました。
サンゼウスが弥生賞に挑戦して話題となりました。
大井競馬場で行われた帝王賞で、8歳のチヤンピオンスターが優勝しました。
武豊騎手が、アメリカのセネカハンデキャップで優勝しました。
馬番連勝式馬券が発売開始されました。
JRA競馬博物館が開場しました。
有馬記念でダイユウサクが勝利しました。

中央競馬・平地GIレース

桜花賞：シスタートウショウ
皐月賞：トウカイテイオー
天皇賞（春）：メジロマックイーン
安田記念：ダイイチルビー
優駿牝馬（オークス）：イソノルーブル
東京優駿（日本ダービー）：トウカイテイオー
宝塚記念：メジロライアン
天皇賞（秋）：プレクラスニー
菊花賞：レオダーバン
エリザベス女王杯：リンデンリリー
マイルチャンピオンシップ：ダイタクヘリオス
ジャパンカップ：ゴールデンフェザント
阪神3歳牝馬ステークス：ニシノフラワー
朝日杯3歳ステークス：ミホノブルボン
スプリンターズステークス：ダイイチルビー
有馬記念：ダイユウサク

1991年の日本競馬は、数々の出来事があり、競馬ファンにとって記憶に残る一年となりました。

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