ゴールデンフェザント

ゴールデンフェザント

ゴールデンフェザント（Golden Pheasant）は、アメリカ合衆国で生まれた競走馬であり、特に1990年代に名を馳せた馬です。彼はイギリス、フランス、アメリカ、日本の4か国で計22レースを走り、その中で7勝を収めました。特に輝かしい戦績として、1990年のアーリントンミリオンステークスと1991年のジャパンカップの優勝が挙げられます。名前の通り「黄金のキジ」を意味している一方で、実際の毛色は芦毛であったことが興味深いポイントです。

戦績

ゴールデンフェザントが競走馬としてのキャリアをスタートさせたのは、3歳時の1989年。当初、イギリスでデビューし、騎手マイケル・ロバーツの手によって初勝利を挙げました。その後、チェスターヴァーズではオールドヴィックに次ぐ2着を記録し、続くリス賞(G3)でも僅差の2着に終わります。G1初挑戦のサンクルー大賞でも、シェリフズスターと接戦を繰り広げながら頭差の2着という結果になりました。

その後、ニエル賞(G2)で初めて重賞を勝ち取るも、[凱旋門賞]ではキャロルハウスに敗れ、14着という厳しい結果を迎えます。

4歳になるとアメリカに移籍。クリス・マッキャロン騎手を背に、一般競走やジョンヘンリーハンデキャップ(G2)を連勝した後、ハリウッドターフハンデキャップでは4着、エディリードハンデキャップでは3着に入りますが、アーリントンミリオンステークスでようやくG1初制覇を成し遂げました。

その後、故障により休養を余儀なくされますが、5歳の9月に復帰。アメリカでの3走はすべて敗北に終わり、第11回ジャパンカップに挑むことになります。このレースでは、前走で1位入線ながら降着となったメジロマックイーンが注目を集めていましたが、スローペースの展開からゴールデンフェザントが長い末脚を見せ、最終的にはマジックナイトに1馬身半の差をつけて勝利を収めました。

ジャパンカップ後、彼は社台グループの吉田善哉に購入され、社台ファームの服色で出走することになります。6歳シーズンでは7レース中1勝に留まり、現役を引退しました。

種牡馬としての契約

引退後の1993年、ゴールデンフェザントは社台スタリオンステーションで種牡馬としてのキャリアをスタートさせます。初年度産駒のトキオエクセレントが青葉賞を制し、注目を浴びました。しかし、気性が難しい産駒が多く、成績は伸び悩むことが多かったため、その後の成功は期待ほどではありませんでした。トキオエクセレントも去勢され、穏やかな競走生活を送りました。

ゴールデンフェザントは社台スタリオン系統の血統を持っているにもかかわらず、非社台系統の競走馬が多く生まれるという特異な状況にありました。重賞勝利馬としてはヤマニンアラバスタ（いずれもGIIIの新潟記念、府中牝馬ステークス勝ち）などが存在しますが、その数は限られていました。その後、彼はレックススタッドに移動し、シンジケートは解散。最終的に2002年に中国に輸出されました。

残念ながら、ゴールデンフェザントは2007年7月25日に死亡しています。彼の後継種牡馬には、日本から輸出された牝馬との交配から生まれたサイケ(Sai Ke)、サイウ(Sai Wu)、ビクトリアス(Victorious)がいます。また、ブルードメアサイアーとしても、トップガンジョー（2006年エプソムカップ及び新潟記念勝利）を輩出するなど、血統における影響力を残しました。

エピソード

ゴールデンフェザントはアメリカ移籍以降、ジャパンカップまで共同所有されていたオーナーは、NHLロサンゼルス・キングスのオーナー、ブルース・マクネイルと殿堂入りしたウェイン・グレツキーであることも特筆すべき点です。また、彼のジャパンカップ優勝を祝して、日本中央競馬会からアーリントンパーク競馬場に日本の桜が寄贈されたことも、彼の名声を強く印象づけるエピソードです。

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