1992年イギリスグランプリ

1992年7月12日、イギリスのシルバーストン・サーキットにおいて、F1世界選手権の第9戦、1992年イギリスグランプリが開催されました。

予選では、ウィリアムズ・ルノーのナイジェル・マンセルが圧倒的な速さを見せつけ、チームメイトのリカルド・パトレーゼに1.9秒もの大差をつけてポールポジションを獲得しました。この時点で、マンセルの優勝が期待される展開となりました。上位26台が決勝レースへの進出を果たしました。

決勝レースは、ポールポジションからスタートしたマンセルが、スタート直後にパトレーゼに先行を許すという波乱の幕開けとなりました。しかし、マンセルはすぐにパトレーゼを抜き返し、その後は独走状態を築きます。

一方、3位以下の争いは激しい接戦が繰り広げられました。ベネトン・フォードのマーティン・ブランドルと、マクラーレン・ホンダのアイルトン・セナが3位争いを展開。セナはブランドルをかわして3位に浮上するも、直後にギアボックストラブルが発生し、惜しくもリタイアを喫しました。

マンセルは、2位のパトレーゼに40秒もの大差をつけて、圧巻の走りで優勝を飾りました。3位には、前戦フランスGPに続いてブランドルが入賞。6位にはロータスのミカ・ハッキネンが入り、好成績を残しました。一方、マクラーレン・ホンダのゲルハルト・ベルガーは、最終ラップでエンジンブローというアクシデントに見舞われ、白煙を上げながらチェッカーを受けました。

このレースの結果、マンセルのドライバーズチャンピオンシップでの優位性がさらに強まりました。また、ウィリアムズのチームとしての強さも改めて証明される結果となりました。各チームの戦略やマシンの性能、そしてドライバーの技量、様々な要素が絡み合い、予測不可能な展開を見せるF1世界選手権の激しさ、そして魅力が凝縮された一戦となりました。

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