マーティン・ブランドル

マーティン・ブランドルのプロフィール

マーティン・ブランドル（Martin John Brundle）は、1959年6月1日にイギリスで誕生したレーサーであり、1990年のル・マン24時間レースの優勝者でもあります。F1では、さまざまなチームで活躍し、現在はテレビ解説者として知られています。彼の息子はアレックス・ブランドルです。

経歴の始まり

ブランドルは、父親がラリードライバーでありノーフォーク州でのトヨタディーラーの経営者であった家庭に育ちました。このため、早くからモータースポーツに親しむ環境が整っていました。彼は13歳で初めて草レースに参加し、高校時代には地元のサッカーチームの主将を務めました。

初期のモータースポーツ経歴

草レースに加え、ホット・ロッドレースにも挑戦しました。実家のトヨタ・ディーラーの影響で、彼は1977年にトヨタ・セリカでイギリスサルーンカー選手権にプライベーターとして出場し始めました。1979年には初めてシングルシーターに乗り、FF2000で自ら整備して戦い、上位に入る喜びを経験し、レースへの情熱はさらに高まりました。

1980年にはBMWによるカントリー・チャンピオンシップでチャンピオンを獲得しました。その後、1981年にはウォーキンショーのチームからBP・アウディでイギリスサルーンカー選手権に参加し、スターリング・モスとのチームメイトとして強い印象を残しました。同年の後半にはイギリスF3にデビューします。

F3での活躍

1982年、ブランドルはマールボロ・イギリスF3シリーズにフル参戦し、2勝を挙げてランキング4位を獲得しました。1983年にはFIAヨーロッパF3シリーズへの参戦を計画しましたが、直前に話が流れてしまいます。しかし、「グローブウッド賞」の受賞を受けて資金を得、この後アイルトン・セナとのチャンピオン争いを繰り広げました。6勝を挙げたものの、シーズンはセナに逆転を許し2位で終わります。

F1への道

F3で積んだ実績から、1984年にはティレルからF1デビューを果たします。この年、ティレルはF1唯一のNAエンジンを有するチームとして開幕戦ブラジルGPで5位入賞を達成しました。その後アメリカ東GPでは2位と初表彰台を記録しましたが、続くシーズン中に車両不正が発覚し、成績抹消処分に至りました。

1985年、ブランドルは再びティレルに残りますが、スポンサーの撤退により厳しいシーズンが続きます。1986年にはサポートドライバーとしてエルフ及びルノーからの推薦で続投し、複数回入賞を果たしました。1987年にはザクスピードに移籍しますが、チームのパフォーマンスが振るわず苦戦します。

スポーツカーの成功

1988年にはWSPCでジャガー・XJR-9を駆り、数々の勝利を挙げて年間王者に輝きます。1990年には再びF1に戻りますが、厳しい条件下で知名度のあるチームから離れる選択をしました。

F1引退後

ブランドルはF1引退後もル・マン24時間レースに参戦し続け、特に1998年と1999年にはトヨタから出場しました。彼は1997年から解説者としてさらに知られるようになり、2009年にBBCで解説を行うことになります。

人物像

ブランドルは「優勝・ポールポジション・ファステストラップ」を記録したことがありませんが、F1での最多出走記録を持つドライバーでもあります。彼はまた、自身の知名度を活かしドライバー育成プログラムを運営したり、時には仲間たちとの信頼関係を大切にする姿勢でも知られています。彼のユーモアや人間性も多くの人から親しまれており、レース界における重要な存在として今なお活躍を続けています。

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