1996年のNFLドラフト

1996年NFLドラフト：伝説への序章

1996年のNFLドラフトは、第61回目のNFLドラフトとして、4月20日から21日の2日間、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで開催されました。このドラフトでは、数々のスター選手がNFL入りを果たし、その後のリーグを彩ることになります。

ドラフトの概要

ドラフト指名順は、完全ウェーバー制によって決定されました。前年度のNFLで最下位に終わったニューヨーク・ジェッツが全体1位指名権を獲得し、USC（南カリフォルニア大学）のワイドレシーバー（WR）キーショーン・ジョンソンを指名しました。WRが全体1位で指名されるのは、1984年にニューイングランド・ペイトリオッツがアービン・フライヤーを指名して以来の出来事でした。

この年のドラフトは、特にWRの豊作年として知られています。テレル・オーウェンス、マービン・ハリソン、キーショーン・ジョンソン、エリック・モールズ、アマニ・トゥーマー、ムーシン・ムハマドといった、後にNFLを代表するWRたちがこのドラフトで指名されました。

ドラフト当日の動き

ドラフト当日には、いくつかの重要なトレードが成立しました。セントルイス・ラムズは、1巡でローレンス・フィリップスを指名した後、ジェローム・ベティスとドラフト3巡指名権をピッツバーグ・スティーラーズにトレードし、2巡指名権と翌年の4巡指名権を獲得しました。ベティスはその後、スティーラーズで素晴らしい活躍を見せ、第40回スーパーボウル優勝に大きく貢献しました。しかし、フィリップスはフィールド外でのトラブルが相次ぎ、ラムズは3年後にマーシャル・フォークをトレードで獲得することになります。

主なトレード

ニューヨーク・ジェッツとセントルイス・ラムズ： ジェッツは全体1位指名権と引き換えに、ラムズから1巡全体6位指名権、3巡、4巡、7巡指名権を獲得。
ニューオーリンズ・セインツとラスベガス・レイダース： セインツは全体2位指名権、6巡指名権と引き換えに、レイダースから1巡全体10位指名権、2巡、4巡指名権、そしてWRダリル・ホブスを獲得。
アトランタ・ファルコンズとシアトル・シーホークス： ファルコンズは全体3位指名権、3巡指名権と引き換えに、シーホークスから全体11位指名権、2巡、3巡、4巡指名権を獲得。
セントルイス・ラムズからニューヨーク・ジェッツにトレードされた全体6位指名権は、タンパベイ・バッカニアーズを経てシアトル・シーホークスにトレードされました。

ドラフト外入団の主な選手

ドラフトで指名されなかったものの、後にNFLで活躍した選手も存在します。彼らは、努力と才能で道を切り開き、NFLの歴史に名を刻みました。

1996年のNFLドラフトは、多くの才能がNFL入りし、その後のリーグを大きく変えるきっかけとなりました。スター選手の誕生、トレード戦略、そしてドラフト外からの挑戦など、様々なドラマがこのドラフトには凝縮されています。この年は、NFLファンにとって記憶に残る特別な年となりました。

参考情報

* 1996 NFL Draft Pick Transactions （英語）

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