1998年スロバキア国民議会選挙

1998年スロバキア国民議会選挙

1998年9月30日から10月1日の2日間にわたって行われたスロバキア国民議会選挙は、スロバキア共和国の立法府である国民議会の議員を全面改選するために実施されました。この選挙は、スロバキアの政治情勢に大きな影響を与える出来事となりました。

選挙の概要

定数: 150議席
選挙権: 18歳以上のスロバキア国民
被選挙権: 21歳以上のスロバキア国民
選挙制度: 比例代表制

今回の選挙から、選挙区は全国1選挙区となりました。これは、以前の全国を4選挙区に分割していた方式からの変更点です。

選挙制度の詳細

政党が提出する候補者名簿は、あらかじめ順位が割り振られた拘束名簿式です。しかし、有権者は名簿に記載されている候補者の中から4名までを選んで投票できるという特徴があります。この選好投票が一定数を上回ると、名簿の上位を繰り上げる方式が採用されています。

議席配分には最大剰余方式（ドループ式）が用いられました。

また、議席獲得のためには、阻止条項が存在します。具体的には、1政党で5％以上の得票が必要です。複数の政党が連合名簿を作成した場合も、各政党に同様の阻止条項が適用されます。つまり、2政党での連合なら10％、3政党なら15％というように、政党連合にはかなり高いハードルが設定されていました。

選挙結果

投票日は1998年9月30日と10月1日の2日間でした。

投票率

70%を超える高い投票率となりました。

各党の獲得議席数

選挙の結果、以下のようになりました。


注：本表では、有効投票のうち1％以上を得た政党のみ独自党名で、それ未満の政党の得票数・率は一括して「その他の政党」として掲載しています。

選挙の意義

1998年スロバキア国民議会選挙は、選挙制度の変更や政党連合に対する高いハードルなど、様々な特徴を持つ選挙でした。この選挙の結果は、その後のスロバキアの政治に大きな影響を与え、国の方向性を決定づける重要な出来事となりました。

参考資料

ポスト社会主義諸国の政党・選挙データベース作成研究会 編『CIAS Discussion Paper No.9 ポスト社会主義諸国 政党・選挙ハンドブックⅠ』（京都大学地域研究統合情報センター）
スロバキア統計局「Vorby do NR SR 1998」

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