2000 FNS歌謡祭

2000 FNS歌謡祭：20世紀最後の歌謡祭

2000年12月7日、フジテレビ系列にて放送された『2000 FNS歌謡祭』は、29回目の放送を迎えました。2000年代最初のFNS歌謡祭として、また20世紀最後の放送という歴史的な意味合いを持つ番組となりました。

過去の放送では3時間を超える放送時間もありましたが、この回は19時～21時54分と、3時間未満の放送となりました。これは、単独での3時間未満放送としては最後の回となりました。

特筆すべきは、この回では演歌・歌謡曲のアーティストが一切出演しなかった点です。それまでのFNS歌謡祭とは異なる、新しい時代の幕開けを感じさせる構成となりました。

メモリーに残るパフォーマンスの数々

番組では、数々の印象的なパフォーマンスが披露されました。

まず、SMAPは東京タワーからの中継で、名曲「らいおんハート」を熱唱しました。東京タワーというロケーションを生かした、壮大なパフォーマンスは多くの視聴者の記憶に刻まれました。

一方、トップバッターを務めたのは嵐でした。前年に続き2年連続でのトップバッターという大役を見事にこなし、「感謝カンゲキ雨嵐」を披露して、番組の幕開けを華やかに彩りました。

そして、大トリを務めたのは郷ひろみでした。FNS歌謡祭初の大トリという重要な役割を担い、「なかったコトにして」を熱唱し、番組を締めくくりました。

ジャニーズ事務所からは、SMAP、TOKIO、KinKi Kids、V6、嵐と、人気グループが多数出演し、番組を盛り上げました。

司会は楠田枝里子さんと、当時フジテレビアナウンサーだった川端健嗣さんが務めました。

スタッフ、音楽、そして制作

番組を支えたのは、数多くのスタッフの尽力です。構成は玉井貴代志さん、音楽は広瀬健次郎さん、プロデューサーは水口昌彦さんときくち伸さんが担当しました。また、八峯テレビ、共同テレビジョン、サンフォニックス、FLT、PRGアジアといった技術協力会社や、グランドプリンスホテル新高輪、ハーフトーンミュージックといった協力会社も番組制作に大きく貢献しました。

音楽は武部聡志音楽団が担当し、番組全体に豊かな音楽性を添えました。

制作はフジテレビ制作2部、制作著作はフジテレビが行いました。

20世紀最後の歌謡祭、そして新しい時代へ

『2000 FNS歌謡祭』は、20世紀最後のFNS歌謡祭として、そして2000年代最初のFNS歌謡祭として、大きな意味を持つ番組でした。演歌・歌謡曲勢の出演なしという大胆な構成、SMAPの東京タワーからの生中継、嵐のトップバッター、郷ひろみの大トリなど、数々の見どころが詰め込まれた、記憶に残る一夜となりました。この番組は、音楽シーンの変化、そして新たな時代の始まりを象徴する、重要な節目となったと言えるでしょう。

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