2003年のフランスグランプリ (ロードレース)

2003年のロードレース世界選手権第4戦、フランスグランプリが5月23日から25日にかけて、フランス・ル・マンのブガッティ・サーキットで開催されました。

125ccクラスでは、ダニ・ペドロサ選手が圧倒的な強さでシーズン2勝目を獲得しました。この勝利により、ペドロサ選手はポイントランキングでも首位に立ち、ルーチョ・チェッキネロ選手、スティーブ・イェンクナー選手が続く展開となりました。ペドロサ選手の活躍は、今後のシーズンを占う上で大きな意味を持つと言えるでしょう。

250ccクラスでは、トニ・エリアス選手が地元フランスのランディ・ド・プニエ選手を抑え、見事2連勝を達成しました。ポイントリーダーだったマヌエル・ポジャーリ選手は、セバスチャン・ポルト選手との接触により転倒リタイヤとなってしまい、エリアス選手とのポイント差は僅か5ポイントに縮まりました。この結果は、今後のタイトル争いをさらに激化させることとなりました。

MotoGPクラスは、開幕戦で事故死した加藤大治郎選手の後継として、清成龍一選手がテレフォニカ・モビスター・ホンダチームに加入し、セテ・ジベルナウ選手とチームメイトとなりました。清成選手は、最新型のワークスバイクではなく、前モデルのRC211Vを駆ることになりました。

決勝レースは、序盤からバレンティーノ・ロッシ選手がトップを快走していましたが、レース中盤に激しい雨が降り始め、レースは中断を余儀なくされました。今シーズンから、降雨中断後のレースは中断時点の順位を元にグリッドが決定され、残りの周回数を走って最終順位を決めるという新レギュレーションが導入されました。

ウェットコンディションとなった第2レースは、ロッシ選手、ジベルナウ選手、アレックス・バロス選手の3選手による激しいトップ争いが展開されました。最終ラップまでロッシ選手とジベルナウ選手の激しいバトルが続き、最終コーナーでジベルナウ選手がロッシ選手をオーバーテイクし、シーズン2勝目を飾りました。清成選手は、MotoGPクラスデビュー戦で13位という結果に終わりました。

ポイントランキングでは、ロッシ選手が首位を堅守し、2位のビアッジ選手に23ポイント差をつけました。ジベルナウ選手は3位に浮上し、ロッシ選手との差は27ポイントとなりました。

今大会は、ペドロサ選手、エリアス選手らの活躍に加え、MotoGPクラスにおけるジベルナウ選手の勝利、そして清成選手のデビューと、様々なドラマが凝縮された、記憶に残る一戦となりました。 今後のレース展開にも注目が集まります。

もう一度検索