2004年のアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ

2004年 アメリカンリーグ優勝決定戦

2004年の秋、メジャーリーグベースボール（MLB）のポストシーズンが10月5日にスタートしました。この年のアメリカンリーグのリーグ優勝決定戦、すなわち第35回アメリカンリーグチャンピオンシップシリーズは、10月12日から20日の間にかけて行われました。特に注目されたのは、このシリーズの対戦カードであるボストン・レッドソックスとニューヨーク・ヤンキースの戦いです。

レッドソックスは、18年ぶりにリーグ優勝を果たしただけでなく、これによって10回目のワールドシリーズ進出を決めました。両チームがポストシーズンで対戦するのはこの年で3度目となり、前年のシリーズに続く2年連続の激闘となりました。レギュラーシーズンでの対戦成績では、レッドソックスが11勝8敗とヤンキースに勝ち越しており、シリーズに向けて期待が高まっていました。

シリーズが始まると、ヤンキースは初戦を含めて3連勝し、第4戦では1点リードで9回を迎えました。しかし、レッドソックスはここから逆襲を開始します。彼らは同点に追いつき、その後延長12回戦でのサヨナラ勝利を成し遂げます。この勝利が転機となり、レッドソックスはその後4連勝を記録し、シリーズを逆転で制覇しました。このように、ポストシーズンでの7試合制シリーズにおいて3連敗からの4連勝は、MLB史上初の快挙として記録されました。さらに、これは北米の主要なプロスポーツリーグにおいても29年ぶりの出来事でした。

長年にわたり、「ヤンキースは勝者」「レッドソックスは敗者」という図式が作られていましたが、このシリーズを境にその状況が変化したと考えられます。特に印象的だったのは、シリーズのMVPに選ばれたデビッド・オルティーズの活躍です。彼は第4戦と第5戦で連続サヨナラ打を放ち、シリーズ全体で打率.387、3本塁打、11打点、OPS 1.199という素晴らしい成績を収めました。

その後、レッドソックスはワールドシリーズでもナショナルリーグ王者であるセントルイス・カージナルスを4勝0敗で下し、86年ぶりの優勝を達成しました。これにより、彼らの歴史の中での栄光の瞬間が刻まれました。

試合結果

2004年のアメリカンリーグ優勝決定戦は、10月12日に始まり、移動日と雨天順延を経て全7試合が9日間の間で行われました。各試合の詳細は以下の通りです。

• - 第1戦: 10月12日 ヤンキー・スタジアム
• - 第2戦: 10月13日 ヤンキー・スタジアム
• - 第3戦: 10月16日 フェンウェイ・パーク
• - 第4戦: 10月17日 フェンウェイ・パーク
• - 第5戦: 10月18日 フェンウェイ・パーク
• - 第6戦: 10月19日 ヤンキー・スタジアム
• - 第7戦: 10月20日 ヤンキー・スタジアム

このシリーズは、試合展開やストーリー展開の面での評価も高いものでした。『ハードボール・タイムズ』のクリス・ジャフは、このシリーズの面白さを数値で評価する試みを行っています。彼は、試合の結果や展開に応じてポイントを付与し、その合計が124ポイントに達したことから、全262シリーズ中で7位、リーグ優勝決定戦に限れば3位となる高得点を記録しました。

このシリーズは、野球ファンにとって記憶に残る激闘として語り継がれることでしょう。

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