2004年の読売ジャイアンツ

2004年 読売ジャイアンツのシーズンレビュー

2004年は、読売ジャイアンツにとって新たな挑戦の年でした。この年、堀内恒夫が監督としてチームを指揮し、シーズンがスタートしました。新たにダイエーホークスから小久保裕紀、近鉄バファローズからタフィ・ローズを獲得し、攻撃陣の再構築が試みられました。これによって強力な打線が形成され、シーズン序盤から多くの本塁打を打つ能力が評価されました。

しかし、チームは序盤から投手陣の不振に悩まされました。4月には負け越し、最終的には借金1の5位で終える苦しいスタートとなりました。5月に入ると、チームは若干持ち直し、5月26日からは8連勝を記録。これにより、一時は首位に立つまでに成長しましたが、その後の中日との対戦では投手陣が崩壊し、合計29失点を喫するという屈辱を味わいました。これにより、再び首位を奪われ、以降は2位を維持することもできず、最終的に3位でシーズンを終えました。

この年、打線はリーグ最高の259本塁打を記録しましたが、盗塁数はリーグ最下位という偏った成績が目立ちました。特に、25盗塁と少なかったことが投手陣の不安定さをさらに浮き彫りにしました。シーズンの防御率も前年と変わらず4.50であり、投手陣の崩壊は続きました。

さらに、シーズンは多くの不運に見舞われました。3月4日には終身名誉監督の長嶋茂雄が脳梗塞で入院し、その後の影響も大きく出ました。また、8月には選手に対する裏金問題が発覚し、チームはさらなる混乱をきたしました。この問題により、渡邉恒雄オーナーや土井誠社長が辞任を余儀なくされ、球団は大きなダメージを受けました。

シーズンを通して、選手のパフォーマンスにも波がありました。タフィ・ローズは45本塁打を放ち、本塁打王に輝きましたが、投手陣は安定せず、特に上原浩治は2.60の最優秀防御率を記録した一方でチーム全体の防御率には影響が出ました。ダイエーから獲得した小久保裕紀もカムバック賞を受賞し、存在感を示しました。

また、2004年のシーズン中に行われたオールスターゲームでは、ファン投票で選出された選手たちが名を連ね、読売ジャイアンツの名選手たちが華やかな舞台で活躍しました。

この年は多くの記録を生む一方で、監督の初年度という難しさも浮き彫りになった1年でした。シーズン終了後の選手やスタッフの入れ替え、特に選手層の見直しが求められ、今後のチーム編成に影響を与えることとなります。その中でも、ファンからの期待が決して薄れることはなく、次のシーズンに向けた期待が高まる結果となりました。

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