2006年のMLBオールスターゲーム

2006年MLBオールスターゲーム

2006年のMLBオールスターゲームは、第77回目の開催として、アメリカンリーグとナショナルリーグの精鋭たちが一堂に会し、激戦を繰り広げました。2006年7月11日にペンシルベニア州ピッツバーグにあるPNCパークを舞台に、熱い戦いが繰り広げられました。ナショナルリーグはフィル・ガーナー（当時アストロズ監督）、アメリカンリーグはオジー・ギーエン（当時ホワイトソックス監督）がチームを率いました。

試合はアメリカンリーグが3対2でナショナルリーグを破り、1997年以来、1つの引き分けを挟んで9連勝を飾りました。この勝利により、アメリカンリーグ代表のデトロイト・タイガースが2006年のワールドシリーズでホームフィールドアドバンテージを獲得しました。試合のMVPには、9回に逆転となる2点タイムリー三塁打を放ったマイケル・ヤングが選ばれました。

試合結果

アメリカンリーグが3対2で勝利し、通算対戦成績はアメリカンリーグの35勝40敗2分となりました。

先発投手は、ナショナルリーグがブラッド・ペニー、アメリカンリーグがケニー・ロジャースでした。試合は、初回にアメリカンリーグがペニーの前に3者凡退に抑えられるという静かな立ち上がりでしたが、2回にブラディミール・ゲレーロがソロ本塁打を放ち、アメリカンリーグが先制しました。しかし、ナショナルリーグもその裏にデビッド・ライトがソロ本塁打を放ち、すぐに同点に追いつきました。3回裏には、ロイ・ハラデイの暴投でカルロス・ベルトランが生還し、ナショナルリーグが1点を勝ち越しました。

試合が大きく動いたのは9回表でした。ナショナルリーグは守護神のトレバー・ホフマンをマウンドに送りましたが、二死走者なしからポール・コネルコのヒット、トロイ・グロースのエンタイトル二塁打で一打逆転のチャンスを作ると、続くマイケル・ヤングがタイムリー三塁打を放ち、アメリカンリーグが土壇場で逆転に成功しました。9回裏は、アメリカンリーグがマリアノ・リベラを投入し、ホセ・ロペスのエラーで走者を出すも、後続を打ち取り、アメリカンリーグが勝利を収めました。

選出選手

ファン投票では、各ポジションで上位の選手が選出され、ナショナルリーグではアルバート・プホルス（カージナルス）、アメリカンリーグではマニー・ラミレス（レッドソックス）が最多得票を獲得しました。地元パイレーツからは、ジェイソン・ベイが選出されました。

監督推薦による選出も行われ、最終投票では、選出に漏れた選手の中から各リーグ5名が選ばれ、最後の1枠をかけたファン投票「All-Star Final Vote」がMLB公式サイト上で行われました。その結果、ナショナルリーグからはノマー・ガルシアパーラ（ドジャース）、アメリカンリーグからはA.J.ピアジンスキー（ホワイトソックス）が選出されました。

本塁打競争

試合前日の7月10日には、第22回本塁打競争が開催され、ライアン・ハワード（フィリーズ）が優勝しました。

ルール

本塁打以外の打球は見逃しを除いて全てアウトとなり、10アウトまでに何本の本塁打を打てるかを競います。第1ラウンド上位4名が第2ラウンドに進出し、第2ラウンドでは第1ラウンドとの合計本数を競い、上位2名が決勝へ進みます。それまでの2回のラウンドと決勝の本数を合わせて、最も多く打った者が優勝となります。第1・第2ラウンドともに複数の選手が同点で並んだ場合には5アウト方式のプレーオフが行われます。

9アウトになるとボールが“ゴールデン・ボール”に変更され、これを本塁打にすると1球ごとに21,000ドルがMLB機構とセンチュリー21から慈善団体に寄付されるという企画もありました。この日は9アウト後に14本の本塁打が出たため、294,000ドルが寄付されました。

フューチャーズゲーム

試合が行われる2日前の7月9日には、PNCパークでマイナーリーグのオールスターゲーム「フューチャーズゲーム」が開催され、米国選抜が世界選抜を8対5で下しました。MVPには、2点本塁打を放った米国選抜のビリー・バトラー（ロイヤルズ傘下）が選ばれました。

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