2009年日本グランプリ (4輪)

2009年F1日本グランプリの概要

2009年F1日本グランプリは、鈴鹿サーキットで2009年10月2日から4日まで開催されたF1世界選手権の第15戦です。このレースは、「2009 FIA F1世界選手権フジテレビジョン日本グランプリ」という正式な名称を持ち、鈴鹿での開催は3年ぶりとなります。

FIA（国際自動車連盟）との合意によって、鈴鹿サーキットと富士スピードウェイでのレース開催が奇数年と偶数年で交互に行われる予定でしたが、2008年末に発生した世界的不況の影響で、本田技研工業がF1から完全撤退を決定しました。そのため、鈴鹿サーキットでのF1開催が危ぶまれましたが、2011年までの3年間、鈴鹿での開催が確定したと発表されました。

また、この日本グランプリはGIレース・スプリンターズステークスと日程が重なり、両イベントの中継放送時間を調整することで、両方の実況生中継が実現しました。

開催前の準備

この年は鈴鹿サーキットの東コースの再舗装が行われ、前半区間の路面が改善されましたが、西コースは旧舗装のままで、グリップ力の違いがドライバーに課題を突きつけました。特に、高速で通過するデグナー進入時に、グリップの差によるクラッシュが相次ぎました。また、フリー走行の金曜日は雨で、ドライでのテストが土曜日に行われた1時間のみという厳しい状況でした。

予選の展開

予選の開始時、気温26℃、路面温度40℃、湿度44%という条件下で、トロ・ロッソのセバスチャン・ブエミが最初にアタックしましたが、デグナーコーナーでクラッシュ。最終的にはレッドブルのセバスチャン・ベッテルがQ1でのトップタイムを記録し、続くQ2ではトヨタのヤルノ・トゥルーリやフェラーリのキミ・ライコネンなどが健闘しましたが、赤旗中断も多く、ドラマに満ちた予選となりました。

Q3では、ベッテルが圧倒的な速さを見せ、ポールポジションを獲得。トゥルーリが2番手、ハミルトンが3番手となり、ブラウンGPのルーベンス・バリチェロとジェンソン・バトンはそれぞれ5番手と7番手に位置しました。

決勝の展開

決勝では、残念ながら予選でクラッシュしたトヨタのグロックは棄権し、トゥルーリのみでの出走となります。スタートからの展開では、ハミルトンが2番手に上がり、KERSを使ったブエミやライコネンが順位を上げる中、ウェバーはピットレーンスタートを余儀なくされました。

レースは進むにつれ、タイヤ戦略やピットストップが戦略的に決まっていき、セーフティーカーの導入により、最後まで目が離せない展開となります。レース終盤、ベッテルが着実にリードを広げ、結果的に彼が優勝を飾り、トヨタは地元グランプリで初の表彰台を獲得しました。ハミルトンも3位に入賞し、鈴鹿でのドラマは続きました。

このレースにより、ドライバーズ選手権はブラウンGPの2人とベッテルの三つ巴の状況に突入しました。2009年F1日本グランプリは、鈴鹿での開催において多くのエキサイトをもたらした一戦となったのです。

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