2010年の世界ツーリングカー選手権

[2010年]]の世界ツーリングカー選手権]は、[[3月7日のブラジル・クリチバを舞台に開幕し、11月21日、マカオ市街地コースでの最終戦をもって全11ラウンド、全22レースの熱戦に幕を閉じました。今シーズンは、スーパー2000およびディーゼル2000車両による激しい争いが繰り広げられました。

今シーズンより、F1やWRCを参考に改良されたポイントシステムが導入されました。優勝は25ポイント、2位18ポイント、3位15ポイントと、10位までポイントが与えられ、上位入賞を目指すドライバーたちの競争はさらに激化しました。

最終戦マカオでのギアレース直前、前戦の岡山で開催されたレース・オブ・ジャパンで、BMWのアウグスト・ファルフスとアンディ・プリオールが不正なシーケンシャル・ギアボックスを使用していたことが発覚し、結果的に失格となりました。この結果、2008年チャンピオンのイヴァン・ミュラーが2度目のシリーズタイトルを獲得することとなります。この判定は、シーズン終盤に大きな波紋を呼びました。

2010年シーズンのドライバーとチームの顔ぶれも大きく変化しました。シボレーは3台体制を維持しつつ、引退したニコラ・ラリーニの後任にセアト・スポーツからイヴァン・ミュラーを獲得。さらに、ニカ・レーシングがシボレー・モータースポーツ・スウェーデンとして参戦するなど、チーム編成にも大きな変化が見られました。

一方、BMWは5台体制から2台体制へと縮小。アウグスト・ファルフスがチームRBMに移籍するなど、チームの再編が行われました。セアト・スポーツはワークス参戦からは撤退しましたが、サンレッド・エンジニアリングとSR-スポーツを結成し、トム・コロネルやジョルディ・ジェネといった新たなドライバーを迎え入れました。

その他にも、多くのドライバーやチームの変更がありました。ステファノ・ディアステがスクーデリア・プロチーム・モータースポーツに移籍、アンドレイ・ロマノフがリキモリ・チーム・エングストラーから参戦するなど、グリッドにはベテランから若手まで、様々な顔ぶれが揃いました。イギリスのバンブー・エンジニアリングがハリー・ヴァルクハードとダリル・オーヤンを擁して参戦したのも注目すべき点です。

WTCCカレンダーも変更がありました。メキシコでのレースが治安上の問題でキャンセルされた一方、ベルギーやポルトガル、イタリアなどの開催地も変更されました。特に、レース・オブ・イタリアはイモラからモンツァ・サーキットに変更されたことは大きな話題となりました。フランスでの開催は見送られ、ベルギーのゾルダー・サーキットが新たに加わりました。

最終的なドライバーズランキング、マニファクチャラーズランキング、そしてヨコハマ・インディペンデントトロフィー、ヨコハマ・チームズトロフィー、ルーキーチャレンジなどのランキングもシーズンを通して争われました。マニファクチャラーズタイトルは、各レースで1メーカー当たり2台の上位車両の得点が加算され、決定しました。

2010年WTCCシーズンは、新しいポイントシステム、ドライバーとチームの入れ替わり、そしてカレンダーの変更など、多くの変化がありました。その中で繰り広げられた激しいレース展開と、最終戦でのドラマチックな結末は、多くのファンに記憶に残るシーズンとなりました。

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