2011年のフランスグランプリ (ロードレース)

2011年フランスグランプリ：白熱のレースと若き才能の躍進

2011年のロードレース世界選手権第4戦、フランスグランプリは、5月13日から15日にかけて、フランス・ルマンのブガッティ・サーキットで開催されました。125ccクラス、Moto2クラス、そしてMotoGPクラス、それぞれのクラスでドラマチックな展開が繰り広げられました。

125ccクラス：ビニャーレスの鮮やかな初優勝

予選では、開幕3連勝中のニコラス・テロルがポールポジションを獲得。2番手にテロルのチームメイト、エクトル・ファウベル、3番手にルーキーのマーベリック・ビニャーレスが続きました。決勝レースは、序盤テロルがリードする展開でしたが、ビニャーレスが猛追。2台のマッチレースは、観る者を魅了しました。テロルは一時的にトップを譲る作戦に出ましたが、ビニャーレスも譲り返すという駆け引きが最終ラップまで続きました。そして最終コーナー、テロルのブレーキングミスを突いたビニャーレスがオーバーテイクに成功。僅か0.048秒差で、グランプリ参戦4戦目にして初優勝を飾りました。16歳123日での優勝は、史上3番目の若さです。3位にはエフレン・バスケス、4位にはファウベルが入りました。一方、尾野弘樹は16位に終わりました。ポイントランキングではテロルが首位をキープしました。

Moto2クラス：マルケスの快挙と史上最年少記録

Moto2クラスの予選では、ステファン・ブラドルが4戦連続のポールポジションを獲得。2番手にトーマス・ルティ、3番手に高橋裕紀が続きました。決勝レースは、序盤ブラドル、ルティ、高橋、フリアン・シモンの4台によるトップ争いが展開されました。しかし、9位から追い上げたルーキーのマルク・マルケスが、残り4周でトップに躍り出るとそのまま逃げ切り、初優勝を達成しました。18歳87日での優勝は、中量級クラス史上最年少記録です。2位には高橋裕紀、3位にはブラドルが入りました。ポイントランキングではブラドルが首位を堅守、アンドレア・イアンノーネは転倒リタイヤにより順位を落としました。

MotoGPクラス：ストーナーの独走とペドロサ、シモンチェリの接触事故

MotoGPクラス予選では、ケーシー・ストーナーがポールポジションを獲得。ホンダのRC212Vがトップ4を独占しました。決勝レースは、ペドロサが好スタートを決めましたが、2周目にストーナーがトップに立ち、独走で優勝を決めました。2位争いは、ペドロサとシモンチェリの接戦となりましたが、18周目の接触事故によりペドロサは転倒、負傷しました。この事故は、シモンチェリにペナルティをもたらしました。2位争いは、ドヴィツィオーゾがロッシを抑えて2位を獲得、3位にロッシが入りました。青山博一は8位でフィニッシュしました。ポイントランキングではロレンソが首位を維持、ストーナーが2番手に浮上しました。ペドロサは3番手に順位を下げました。 ストーナーとド・プニエの間ではウォームアップ走行中に接触があり、ストーナーは罰金処分を受けました。ペドロサとシモンチェリの接触事故については、両陣営で異なる見解が示されました。

まとめ

2011年フランスグランプリは、若手ライダーの活躍と、ベテランライダーの経験と技量がぶつかり合う、白熱したレースとなりました。ビニャーレスとマルケスの優勝は、今後の活躍を期待させるものでした。一方、ペドロサとシモンチェリの接触事故は、レースにおける危険性と、ライダー間の駆け引きの難しさ を改めて示しました。各クラスのポイントランキングにも変化があり、今後のシーズン展開に注目が集まりました。

もう一度検索