2011年大阪市長選挙

2011年大阪市長選挙の概要

2011年11月27日に実施された大阪市長選挙は、平松邦夫の任期満了に伴うものでした。この選挙には前大阪府知事の橋下徹が出馬し、注目を集めました。橋下は大阪都構想を推進するため知事職を辞したため、府市の指揮官を一人に集中させる方針を掲げました。

候補者の主張

平松は橋下の政策に対し反発を示し、特に「大阪都構想」と「職員基本条例案」、「教育基本条例案」については明確に反対を表明しました。彼は橋下を「独裁的」と批判し、大阪都構想を「大阪の全面的な乗っ取り」と位置付けました。一方、橋下は大阪の成長には府と市の資源を統合することが必要だと主張し、そのための大規模な経済政策（例えば、高速鉄道やカジノ誘致など）を提案しました。

選挙データ

この選挙の告示日は2011年11月13日で、投票率は60.92%となりました。これは前回選挙（2007年）の投票率43.61%から大きく向上した結果であり、大阪市長選において投票率が60%を超えたのは1971年以降40年ぶりのことでした。また、同日に行われた大阪府知事選の投票率は52.88%でした。

立候補者

選挙には平松と橋下の二人が立候補し、渡司考一は反橋下票を分散させないために出馬を取りやめ、平松を支持しました。

論点と評価

選挙では「大阪の再生」や「公務員制度改革」といったテーマが焦点となりました。ジャーナリストの冷泉彰彦は、選挙戦を「圧勝」と評し、その要因として平松陣営の失策を指摘しました。平松陣営は橋下が「日の丸・君が代」にこだわった背景を理解せず、感情的な反発をうちながら戦っていたと分析されました。これに対し、鳥越俊太郎は、橋下がメディアに適した候補であったことが結果に寄与したと考察しました。

テレビ討論会の中止

選挙の前日、平松陣営が選挙戦略の見直しを理由にテレビ討論会への出演を辞退したことで、討論会自体が急遽中止となりました。この決定は、多くの市民から意見を募る予定であったため注目を集めました。

時系列

以下はこの選挙に関する主な出来事のタイムラインです：

• - 2011年9月9日：渡司考一が立候補を表明。
• - 2011年9月19日：現職の平松が立候補を表明。
• - 2011年10月22日：橋下が立候補を表明（10月31日知事辞職）。
• - 2011年11月13日：選挙告示。
• - 2011年11月27日：実際に投票と開票が行われる。
• - 2011年12月18日：任期満了。

この選挙は、大阪の未来を見据えた重要な選挙であったといえます。

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