2012年の北海道日本ハムファイターズ

2012年の北海道日本ハムファイターズ

2012年の北海道日本ハムファイターズは、新たに栗山英樹監督を迎えた特別な年でした。このシーズン、ファイターズは見事にリーグ優勝を達成し、ファンに感動を与える数々の試合を繰り広げました。3年ぶりの優勝は、球団にとっても大きな意味を持つ出来事となりました。

レギュラーシーズンの展開

チームは2012年3月30日に西武との開幕戦を迎えました。この試合で2年目のピッチャー、斎藤佑樹が開幕投手として登板し、プロ初の完投勝利を達成。試合は9-1の大勝となり、スタートダッシュを切ることに成功しました。翌日の開幕第2戦でも、最終回に岩舘学が同点打を放ち、田中賢介がサヨナラ打を記録するなど、連勝を重ねました。

4月の末には、チームは17勝9敗1分という好成績で、月間首位に立ちました。その原動力となったのはエース左腕の武田勝で、彼は4月中に4勝を挙げ、2試合で完封勝利を記録するなど、チームの勝利に大きく貢献しました。また、ベテランの稲葉篤紀もその活躍が光り、4月28日には通算2000本安打を達成。これにより彼は自身5度目となる月間MVPを獲得しました。

交流戦に入る頃、首位のロッテとはわずか2ゲーム差で接戦を繰り広げていました。交流戦では阪神やDeNAに対し、4戦全勝を果たし、最終的に14勝8敗2分の成績で2位に位置。リーグ戦再開に向けて、上昇気流に乗っていました。

7月には、2000年以来となる3者連続本塁打を中田翔、稲葉、陽岱鋼が記録し、チームの士気を高めました。前半戦はロッテに2ゲーム差の2位で終了し、後半戦への期待が高まりました。

後半戦の激闘

後半戦に入るとロッテの調子が落ち、西武との首位争いが激化しました。8月になって、ロッテが失速すると同時にファイターズも調子を上げることに成功。しかし、8月29日の重要な試合では田中賢介が離脱し、チーム内に不安が広がりました。そんな中、若手野手の西川遥輝や杉谷拳士がその穴を埋め、大いに活躍しました。

また、投手陣にも若手選手が台頭し、特に先発ローテーションに定着した中村勝、吉川光夫が注目されました。吉川は月間MVPも受賞するなど、先発投手としての力量を示しました。8月8日には、稲葉も通算1000打点を達成し、チームに明るいニュースをもたらしました。

9月には、糸井嘉男が打者部門で、投手部門では武田久がそれぞれ月間MVPを受賞し、シーズン内での男女同時受賞となる快挙を成し遂げました。そして、マジックが点灯した後の10月2日、ロッテが西武に敗れたことでファイターズの優勝が決まりました。

クライマックスシリーズと日本シリーズ

クライマックスシリーズでは、ファーストステージを勝ち抜いたソフトバンクを3連勝で下し、日本シリーズへの切符を手にしました。しかし、日本シリーズでは巨人に対し、東京ドームでの第1、2戦で連敗。地元に戻ってからはサヨナラ勝利を含む連勝で2勝2敗のタイに持ち込みましたが、最終的に再度連敗してしまい、シーズンを2勝4敗で終えました。この結果、ファイターズは日本一の座を逃すことになりました。

このシーズンは、栗山監督の手腕や選手たちの頑張りによって、大いに盛り上がった記憶に残る年となりました。

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