2012年スペイングランプリ

2012年スペイングランプリの詳細

2012年5月13日、カタロニア・サーキットにて開催された2012年F1世界選手権第5戦、正式には「FORMULA 1 GRAN PREMIO DE ESPAÑA SANTANDER 2012」として知られています。このレースでは、予選と決勝の両方で注目すべきドラマが展開されました。

予選

予選Q3では、ルイス・ハミルトンがトップタイムを記録したものの、予選終了から約4時間後に彼が結果から除外されるという衝撃的な発表がありました。ハミルトンは、燃料サンプルを保持するためにターン8でマシンを停車させたことで、規定違反とみなされてしまったのです。これにより彼は予選の結果から外されましたが、決勝レースには最下位から出走できることになりました。最終的にポールポジションを獲得したのは、ウィリアムズチームのパストール・マルドナドでした。彼にとってはF1参戦2年目での初めてのポールポジションとなります。さらに、2位にはフェラーリのフェルナンド・アロンソが入り、アップデート後の好パフォーマンスを示しました。一方で、常にQ3に進出していたジェンソン・バトンとマーク・ウェバーはQ2で敗退する結果となり、このセッションは非常に競争が激しかったことを物語っています。

決勝

決勝は前日の予選と異なり、気温22℃、路面温度は33℃という条件でスタートしました。2番手スタートのアロンソは、好スタートを決めてポールのマルドナドを1コーナーでかわし、レースをリードしました。1周目の順位はアロンソ、マルドナド、ライコネン、ロズベルグ、グロージャン、シューマッハ、ベッテルの順となり、序盤から激しいバトルが繰り広げられました。

早い段階でベッテルが7周目にピットストップを行う中、13周目にはシューマッハがセナに接触し、次戦でのグリッド降格ペナルティを受けることになりました。アロンソとマルドナドは激しい接戦を繰り広げ、24周目では1.4秒差で進行。マルドナドはそこで先にピットストップを行い、アロンソの後ろに戻ることになりました。しかし、アロンソがバックマーカーに阻まれる間に、マルドナドは素晴らしいアウトラップを決めてファステストラップを記録しました。

最終的にマルドナドは41周目に最後のピットストップを行い、44周目までタイヤ交換を遅らせたアロンソは終盤にタイヤのグリップ不足に苦しみ、なんとか2位を守りました。マルドナドは、ポールトゥウィンという形で自身の初優勝を達成し、ウィリアムズにとっては実に8年ぶりの勝利となりました。この勝利は、チームのフランク・ウィリアムズの70歳の誕生日を祝う特別な意味も持ちます。しかし、残念なことにレース終了後の祝賀中にウィリアムズのピットでは燃料の引火による火災が発生し、約30人が負傷し、重要なデータが消失するという悲劇も起こりました。

全体として、このレースは多くのドラマとともに、F1の世界に新たな興奮をもたらしました。

もう一度検索