2014年長野県知事選挙

2014年長野県知事選挙

2014年8月10日、長野県の新たなリーダーを決める知事選挙の投開票が行われました。この選挙は、現職の阿部守一氏が1期4年の任期を終えることに伴って実施されたものです。

選挙の概要と結果

この選挙には、再選を目指す現職の阿部守一氏と、これに挑む2人の新人候補が無所属で立候補し、計3人の候補者が争いました。選挙戦の結果、阿部守一氏が他の候補に圧倒的な差をつけて勝利し、2期目の長野県知事としての信任を得ました。

主な争点としては、阿部氏が取り組んできた県政運営に対する評価、そして喫緊の課題である子育て支援や高齢者福祉に関する政策などが挙げられました。

選挙の基礎データ

告示日：2014年（平成26年）7月24日
執行日（投開票日）：2014年（平成26年）8月10日
投票時間：午前7時から午後8時まで（一部地域を除く）
期日前投票期間：2014年（平成26年）7月25日から8月9日まで

同日に行われた選挙

知事選挙と同日には、以下の選挙も執行されました。

長野県議会議員補欠選挙（佐久市・北佐久郡選挙区）：8月1日告示、無投票当選
下伊那郡泰阜村長選挙：8月5日告示、無投票当選
* 上伊那郡中川村議会議員選挙：8月5日告示、無投票当選

政党・団体の動き

前回の知事選挙では、当時の民主党推薦を受けた阿部氏と、自民党および公明党が推す候補の間で激しい選挙戦が展開され、僅差で阿部氏が勝利しました。

しかし、この2014年の選挙では状況が大きく変化しました。阿部氏は1期目の県政運営において、自民党を含む県議会内の各会派と協調的な関係を築き、目立った失政も少なかったことから、自民党は独自候補の擁立を見送りました。結果として、共産党を除く主要な政党や県内の主要な団体が、一致して現職の阿部氏の再選を支持するという異例の構図となりました。

一方、日本共産党は、阿部県政への批判的な立場から、独自の候補として野口俊邦氏を擁立し、選挙戦に臨みました。

選挙戦の経過

選挙に向けた動きは、現職の阿部氏が2014年5月9日に県議会内で2期目への立候補の意向を表明したことから本格化しました。その後、5月28日には野口俊邦氏が出馬を表明し、選挙戦の構図が固まりました。

7月24日の告示日を迎え、正式に選挙戦がスタートしました。事前の政党・団体の動きが示す通り、主要な政治勢力の支持を得た阿部氏が終始優位に立って選挙戦を進めました。

共産党の支援を受けた野口氏は、阿部県政に対する批判を展開するとともに、集団的自衛権の行使容認を進める当時の安倍政権への対決姿勢を鮮明に打ち出しましたが、支持を広げるには至りませんでした。もう一人の新人候補である根上茂氏は、選挙期間中の目立った活動を行わず、選挙公報への文書掲載のみに留まりました。

選挙結果の詳細

2014年8月10日の投開票の結果、現職の阿部守一氏が圧勝し、再選を果たしました。

この選挙の投票率は43.56%でした。これは、前回の52.70%を大きく下回り（9.14ポイント減）、初めて投票率が50%を割り込む結果となりました。長野県知事選挙としては、過去最低の投票率記録となりました。

当日の有権者数は172万7409人、投票総数は75万2538票でした。

阿部氏の再選は、共産党以外の主要政党や各種団体が一致して支持したこと、そして阿部氏の1期目の県政運営が一定の評価を得たことが主な要因と考えられます。対立候補は、幅広い支持基盤を持つ阿部氏の牙城を崩すには至りませんでした。

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