2015年全米オープン (テニス)

2015年の全米オープンテニスは、アメリカ・ニューヨークのUSTAビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで、8月31日から9月13日にかけて開催されました。この大会では、数々のドラマと記録が生まれ、世界中のテニスファンを魅了しました。

大会概要

ポイントと賞金

今大会では、各選手にランキングポイントが付与されるとともに、高額な賞金が用意されました。特に、エミレーツ全米オープンシリーズの上位3名には、ボーナスチャレンジの権利が与えられ、男子シングルスで優勝したノバク・ジョコビッチは、優勝賞金330万ドルに加え、ボーナス賞金50万ドルを獲得し、合計380万ドルを手にしたことは特筆すべき点です。

放送

アメリカ国内では、長年放送を担当していたCBSに代わり、全日程がESPNで放送されました。一部の試合はESPN2やESPN3でも配信され、視聴者は豊富なチャンネルを通じて大会を楽しむことができました。また、アメリカ国外でも200の国と地域で放送され、ヨーロッパではユーロスポーツ、日本ではWOWOWが放送を担当しました。

各種目結果

男子シングルス

決勝では、ノバク・ジョコビッチがロジャー・フェデラーを6-4, 5-7, 6-4, 6-4で破り、4年ぶり2度目の全米制覇を達成しました。この勝利は、ジョコビッチにとってグランドスラム通算10勝目となる記念すべきものでした。一方で、前回準優勝の錦織圭は初戦で敗退し、大会後の世界ランキングは6位に後退しました。また、前回優勝者のマリン・チリッチは準決勝でジョコビッチに敗れ、世界ランキングを9位から14位に下げました。

女子シングルス

女子シングルスでは、フラビア・ペンネッタがロベルタ・ビンチを7-6(7-4), 6-2で下し、グランドスラム初優勝を果たしました。この決勝は、イタリア人同士の対決となり、注目を集めました。特に、4連覇と年間グランドスラムを狙っていたセリーナ・ウィリアムズが準決勝でビンチに敗れたことは、大きなサプライズでした。ペンネッタは、優勝後のインタビューで引退を示唆し、会場を驚かせました。また、マリア・シャラポワは今大会を欠場しました。

その他の種目

男子ダブルス、女子ダブルス、混合ダブルスの結果については詳細な記録が残されていませんが、混合ダブルスでは、マルチナ・ヒンギスとリーンダー・パエスがベサニー・マテック＝サンズとサム・クエリーを6-4, 3-6, [10-7]で破り、ウィンブルドンに続いて四大大会連勝を達成しました。

車いすテニス

車いすテニス部門では、男子シングルスで国枝慎吾がステファン・ウデを6-7(4-7), 6-3, 6-2で破り優勝。女子シングルスでは、ジョーダン・ホワイリーが上地結衣を6-4, 0-6, 6-1で下し優勝しました。

総括

2015年の全米オープンテニスは、各選手が持てる力を最大限に発揮し、記憶に残る多くのドラマを生みました。ジョコビッチの圧倒的な強さ、ペンネッタのサプライズ優勝、そして車いすテニスの熱戦など、数々の感動的な瞬間が、観客を魅了しました。この大会は、テニス史に新たな1ページを刻んだと言えるでしょう。

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