2016年イタリアグランプリ

2016年イタリアグランプリ：レース詳報

2016年9月4日、イタリア・モンツァ・サーキットで、F1世界選手権第14戦、イタリアグランプリが開催されました。このレースは、2016年シーズンのヨーロッパラウンド最終戦ということもあり、2017年シーズンに向けた様々な動きが注目を集めました。

レースウイークの出来事

まず、9月1日にはベテランドライバー、フェリペ・マッサが2016年シーズン限りでのF1引退を発表。これはF1界に大きな衝撃を与えました。

さらに、マクラーレンは2017年シーズンのドライバーラインナップを発表。アロンソのチームメイトには、リザーブドライバーのストフェル・バンドーンが抜擢されました。一方、ジェンソン・バトンはレギュラーシートを失うものの、2年契約でチームに残留し、2017年はリザーブドライバーとしてマシン開発に貢献、2018年シーズンにはレース復帰のオプションが用意されることとなりました。

また、イタリアGPの開催地であるモンツァ・サーキットは、2019年シーズンまでF1イタリアGPの開催が確定しました。

タイヤサプライヤーであるピレリは、このレースのためにミディアム、ソフト、スーパーソフトの3種類のコンパウンドを用意。さらに、タイヤの最低内圧を下げる決定も行われました。

パワーユニット（PU）にも変更がありました。フェラーリとハースは新型PUを搭載した一方、ザウバーはエンジンのコンポーネント寿命の関係から旧型PUを使用することとなりました。

フリー走行

3日間にわたるフリー走行では、いくつかの注目すべき出来事がありました。

FP1では、バトン、フェルスタッペン、ペレスがコクピット保護システム「ハロ」を装着して走行。また、アロンソはピレリのプロトタイプタイヤでテスト走行を行いました。トップタイムはロズベルグ、2位ハミルトンとメルセデスがワンツー。マッサはマシントラブルで出遅れました。

FP2ではオコンがマシントラブルでコース上に停止、バーチャルセーフティカーが導入されました。アロンソもピットレーンでマシンを停止させるトラブルに見舞われましたが、復帰。トップタイムはハミルトン、2位ロズベルグとメルセデスがワンツーを堅持しました。ピレリはプロトタイプタイヤに問題があることを認め、新型ソフトタイヤの年内導入を延期する可能性を示唆しました。

FP3では、グロージャンがスピンしバーチャルセーフティカーが導入されるというアクシデントがありました。グロージャンは予選前にギアボックス交換のためグリッド降格ペナルティを受けました。トップタイムはハミルトン、2位ロズベルグと、メルセデス勢が圧倒的な速さを見せつけました。

予選

予選は、ハミルトンがポールポジションを獲得。2位ロズベルグに0.6秒の大差を付ける圧倒的な速さでした。Q3では、ハミルトンとロズベルグがトップタイムを交互に更新する展開となり、ハミルトンが今シーズン7度目、通算56回目のポールポジションを獲得しました。これはモンツァでの最多ポールポジション記録と並びました。セカンドローにはフェラーリのベッテルとライコネンがつけました。

決勝

決勝レースは、ポールポジションからスタートしたハミルトンがスタートで出遅れ、6位まで順位を落とす波乱の幕開けとなりました。ロズベルグがトップに立ち、フェラーリ勢が追いかける展開。レース中盤、ハミルトンは順位を上げて2位に浮上。フェラーリ勢は2ストップ戦略を選択しましたが、メルセデス勢の1ストップ戦略には敵わず。

終盤には、アロンソがファステストラップを記録する活躍を見せましたが、最終順位は14位でした。

レースの結果、ロズベルグが優勝、ハミルトンが2位とメルセデスがワンツーフィニッシュ。ベッテルは3位で表彰台を獲得しました。ウィリアムズはボッタスとマッサが入賞し、コンストラクターズランキング4位の座を取り戻しました。

結果

優勝: ニコ・ロズベルグ

2位: ルイス・ハミルトン

3位: セバスチャン・ベッテル

ファステストラップ: フェルナンド・アロンソ

このイタリアグランプリは、2017年シーズンに向けたドライバー・チームの動き、そして、メルセデスとフェラーリの激しい戦いが注目されたレースとなりました。

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