2017年のSUPER GT

2017年SUPER GT概要

2017年のSUPER GTは、4月8日から9日に岡山国際サーキットでスタートし、11月11日から12日にツインリンクもてぎでクロージングを迎える全8戦のシリーズとして展開されました。

前年からの主な変更点

レース日程の変更

全体の開催日程は前年とほぼ同様ですが、一部のサーキットでの開催が見直されました。特に、2016年に熊本地震の影響で中止されたオートポリスが復旧を果たし、再びレーススケジュールに加わることになりました。また、タイにおいてはプミポン前国王の崩御に伴う服喪期間を考慮し、GTアソシエイション（GTA）から現地での状況を確認し、問題なく開催されることが明言されました。

注目すべきは、第6戦鈴鹿1000kmの実施です。これが2018年以降、「サマーエンデュランス 鈴鹿10時間耐久レース」として再編成され、鈴鹿サーキットでのSUPER GT開催が新たに設定されるため、2017年が最後の従来形式の開催となります。

規則の変更

GT500クラス

2017年の車両規則はドイツのDTM（ドイツツーリングカー選手権）との調整を図り、コーナリングスピードの低下を目的にダウンフォースを25%減少させることが決められました。さらに、シャシーについては2018年シーズン終了まで使用が義務づけられ、事故での交換時にはGTAの承認が必要になります。エンジン使用基数も従来の3基から2基に制限されました。

ウェイトハンデの調整方法も改訂され、50kgを超えた場合は燃料流量リストリクターが段階的に縮小される方式が導入され、微調整が可能になりました。

レース当日の新スケジュール

レース日には、従来のフリー走行が省かれ、決勝直前のウォームアップが従来の8分から20分に延長されます。この変更に伴い、フリー走行時間帯にはドライバートークショーが行われ、公式予選の上位3人が参加することが求められるようになりました。また、スタート前には全ドライバーの紹介イベントも新たに設けられ、ファンとの交流が促進されました。

その他の重要な変更点

2017年のスーパーGTでは、全体での最大出走台数が48台に制限され、各サーキットにはそのルールを踏まえた出走台数が設定されることになります。また、ドライビング・モラルハザードのペナルティが厳格化され、違反ポイントが8に達すると、次回公式練習への参加を禁止され、グリッド降格の処分が科されることが決まりました。

車両とチーム

GT500クラス

車両は2017年規定に変更され、ホンダはNSX-GTに、トヨタはレクサス・LC500に、日産はGT-Rを基に参戦。各メーカーは新規則に従って開発を行い、その中にはチームの発表やドライバーの移籍も含まれました。

ホンダのDrago Modulo Honda Racingは2016年限りで活動を休止し、2017年は5台体制を維持。TEAM無限が復帰し、武藤英紀と中嶋大祐をドライバーに起用しました。トヨタ陣営は比較的安定しており、ニック・キャシディが昇格するなどの変更がありました。

GT300クラス

GT300クラスには多くの新規参戦車両が登場し、特に埼玉トヨペット Green Braveが注目を集めるほか、LM corsaはFIA公認車両へ移行。D'station Racingはポルシェでの参戦を続け、新たに参戦する各チームとともに激しい競争が期待されました。

交流とイベント

2017年のSUPER GTでは、DTMとの交流が進み、両イベントの融合が図られました。DTM最終戦では2017年型のレクサスがデモランを行うなど、今後の発展が期待される状況です。

SUPER GTはファンとのつながりを強化し、エンターテインメント性の高いレースシリーズとして進化し続けています。

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