2018年のF1世界選手権

2018年F1世界選手権の概要

2018年のF1世界選手権は、FIAフォーミュラ1世界選手権の69回目の大会として開催されました。この年はメルセデスとフェラーリによる激しいタイトル争いが繰り広げられ、特にドライバーズチャンピオンシップではルイス・ハミルトンとセバスチャン・ベッテルの二人が凌ぎを削りました。

ドライバーズチャンピオンシップの展開

シーズンは、まずベッテルが2連勝でスタートしました。一方、ハミルトンは第4戦のアゼルバイジャンGPまで勝利を挙げられず、彼にとって厳しい序盤となりました。しかし、サマーブレイクを挟む頃には、両者の競り合いはさらに熾烈化しました。

後半戦に入ると、ハミルトンとメルセデスが安定した成績を収め、次第にリードを拡大。第19戦メキシコGPでは、ハミルトンがその年のドライバーズチャンピオンとして決まったことで、彼はファン・マヌエル・ファンジオやミハエル・シューマッハに続く、史上2位の5回目のタイトルを獲得しました。

コンストラクターズチャンピオンシップ

コンストラクターズ部門でも、メルセデスが圧倒的な強さを見せ、21戦中11勝を上げる結果に。第20戦ブラジルGPで2014年から続く5年連続のタイトル獲得を確定し、ダブルタイトルを獲得しました。これは、フェラーリが1999年から2004年にかけて達成した6連覇に迫る記録です。

ただし、このシーズンではメルセデスのバルテリ・ボッタスに対する扱いに賛否もありました。特に第9戦オーストリアGPでのダブルリタイア以降は、ボッタスがセカンドドライバーとしての立場を強く印象づけられました。

フェラーリの挑戦

フェラーリは、シーズン中の調子の良さやキミ・ライコネンの5年振りの優勝など明るい話題があったものの、シーズン後半に入ると失速し、タイトルを逃しました。特にベッテルは、接触やスピンなどエラーを連発し、ハミルトンに対抗するのが難しい状況となりました。

それに対して、この年のレッドブルはPU供給問題を抱えつつも、ダニエル・リカルドとマックス・フェルスタッペンがそれぞれ2勝を挙げる成果を残し、コンストラクターズ選手権では3位でシーズンを終えました。

中団グループの競争

上位3チーム（メルセデス、フェラーリ、レッドブル）とは対照的に、中団グループではルノー、ハース、フォース・インディアが激しい競争を繰り広げました。特にルノーは安定した成績を残し、コンストラクターズランキングで4位を獲得しました。

フォース・インディアはこの年、経済的な危機から破産申請を提出し、チームの買収を経て「レーシング・ポイント」に改名されました。これにより、従来のコンストラクターズポイントは無効となり、新たにスタートを切ることになりました。

ドライバー移籍と引退

この年、ドライバー市場では多くの移籍も発生し、特にリカルドがルノーに移籍するなど大きな変動がありました。また、フェルナンド・アロンソは引退を明言しましたが、すぐに完全には現役を辞めにつもりではない様子でした。これにより、F1界の人事異動は活発化しました。

このように、2018年のF1シーズンは多くの盛り上がりとドラマがありました。ドライバーやチーム間の競争が生まれ、ファンにとっても記憶に残る年となったでしょう。

もう一度検索