2018年平昌オリンピックの開会式

2018年平昌オリンピック開会式について

2018年2月9日、平昌オリンピックスタジアムにて、約3万5000人の観客を前に平昌オリンピックの開会式が開催されました。このオリンピックは、韓国で30年ぶり、アジアでは20年ぶりとなる冬季五輪の開催を迎えたイベントです。開会式は、オリンピックの開催にあたり「平和」と「未来」をテーマにした特別な瞬間であり、多彩な芸術パフォーマンスと心温まるメッセージで構成されました。

準備と舞台演出

開会式は、総監督ソン・スンファン、演出梁正雄、音楽監督梁邦彦のもとで行われました。スタジアムは五角形の形を持ち、中央フィールドは円形で、LEDライトによって装飾され、さらに大画面として機能する設計が施されています。こうした演出によって、会場全体が一体感を持つことができました。

開会式のテーマ「平和」

開会式の最大の特徴は、「平和」をテーマにした物語が展開された点です。物語では、5人の子供たちが古代の陵墓を探検しながら、天文図や四神の壁画と出会い、平和の象徴として白虎などの伝説的な生き物たちが登場します。この演出を通じて、子供たちの目線で平和を求める姿が描かれ、感動的な瞬間が生まれました。

様々なアトラクション

まず、スタートセレモニーでは、「ウェルカム・トゥ・平昌」と題された映像が流れ、仁川国際空港からの旅路を表現したシーンが映し出されました。その後、中央に置かれた梵鐘の音と共にカウントダウンが行われ、開会の瞬間を迎えました。

続いて、四神をモチーフにしたパフォーマンスがあり、ホログラムで白虎や青龍、朱雀、玄武が登場。さらに、動物たちも加わる中、韓国の神話や伝説が色彩豊かに表現されました。

また、円形のフィールドを囲むように藁の帽子をかぶった女性たちが舞台中央で太鼓を演奏し、太極のモチーフが描かれる演出もあり、韓国の文化を象徴するシーンが展開されました。国旗の掲揚や国歌の演奏も含まれ、高い士気が感じられました。

未来と夢

続いて、映像がタイムラプスの形で大韓民国の四季を表現し、希望に満ちた未来表示がされます。子供たちが描く「未来の扉」により、彼らの夢が果たされる未来展望を描き、様々な職業を目指す姿が未来への期待感を高めました。

選手団の入場

選手団はオリンピック発祥国のギリシャを先頭に、各国の選手たちが一堂に会し、韓国選手団と北朝鮮の合同チームが韓半島旗のもとで入場する光景に、観衆は熱狂しました。音楽も多様で、K-POPメドレーが次々と流れ、開会式を華やかに彩りました。

最後のフィナーレ

文在寅大統領による開会宣言が行われた後、聖火点火式が実施され、スロープからアイスリンクを滑走したキム・ヨナによって聖火が点かれました。この聖火は、1988年のソウルオリンピックからのバトンを受け継ぐ象徴的なものでした。

その後、大規模な花火が打ち上げられ、開会式は大団円を迎えました。

参加者と反応

多くの国家元首や国際機関の要人が出席し、平和のメッセージが深く浸透したイベントに感謝の意を表しました。

開会式は、単なるスポーツの祭典ではなく、全世界に平和の希望を届ける場となり、参加者の熱意が明確に伝わりました。しかし、この特別な瞬間を脅かしたのは、直前に発生したサイバー攻撃でした。これにより、ドローン演出が影響を受けたものの、成功裏に終わることができました。

開会式は、心をひとつにする力を与える瞬間となり、平昌オリンピックの幕開けを祝福しました。

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