2019年のSUPER GT

2019年SUPER GTシーズン概要

2019年のSUPER GTは、4月13日・14日に岡山国際サーキットで幕を開け、11月2日・3日にツインリンクもてぎで全8戦のシリーズが終了した。このシーズンは多くの注目ポイントがあったほか、平成最後、令和最初のレースシーズンでもあった。

1. レース日程の変更点

2019年のスケジュールは基本的に前年と大きな変化はなかったが、オートポリスの開催日が繰り上がり、9月7日・8日となった。これは、大型イベントであるラグビーワールドカップ2019のため、宿泊施設の確保に支障が出ることが考慮されたためである。また、10月にはF1グランプリやMotoGP、WECなど大きなレースが続くため、スケジュール調整が行われた。最終戦のツインリンクもてぎは、例年よりも一週早い日程で行われた。

2. 競技レギュレーションの変更

JAF-GT300クラスに関しては、エンジンの取り付けに関するレギュレーションに大きな変更があった。従来のエンジン配置の自由度が制限され、ハードルがさらに高くなった。また、GT300クラスでは、予選の進出台数が上位14台から16台に増加したことも注目された。

3. マシンとチームの編成

GT500クラス

トヨタは、新型レクサス・LC500から2020年にはGRスープラに変更する予定であり、レクサスブランドとしての参戦はこのシーズンが最後となる。一方、ホンダは前年度の優勝を受けて29kgのハンディウェイトが課せられ、前後の重量配分に制限もかかった。

何よりも注目を集めたのは、GT300クラスへのマシンの変更である。aprはトヨタ・プリウスをベースにしたプリウスGTで参加し、ハイブリッド非搭載と搭載の2台でバリエーションを持たせた。TEAM UPGARAGEとARTAはホンダNSX GT3に変更した。

日産のGT-R NISMO GT3は前年に引き続き、GAINERや新たに参加したKONDO RacingとX Worksの2チームが使用することになった。D'station Racingはポルシェからアストンマーティンへとシフトし、Audi Team Hitotsuyamaはタイヤをヨコハマに変更した。

GT300クラス

新たに参戦した日産自動車大学校×KONDO Racingがドライバーとして平峰とフェネストラズを起用し、PACIFIC RACING TEAMはバーチャルYouTuberとのコラボで話題を集めた。加えて、PHOENIX RACING ASIAが香港からの新参戦チームとして名乗りを上げた。これにより、GT300クラスには新たな風が吹いた。

4. DTMとの交流戦

今回はSUPER GTとドイツツーリングカー選手権（DTM）の共同イベントとして、交流戦も実施された。これは、クラス1規定の制定に基づくものであり、両者のレギュレーション調整が話題となった。特に、富士スピードウェイで開催される交流戦では、DTM車両が参加し、SUPER GTの車両とも競い合うことが期待された。

5. レーススケジュールと勝者

シーズン終了後には、特別イベントも計画され、競技者たちの熱い戦いが繰り広げられた。また、ポイントランキングにおいては、ドライバー部門やチーム部門の戦いがさらに熾烈化した。2020年に向けた準備も整いつつあり、次シーズンに対する期待が高まっている。

このように、2019年のSUPER GTは新たな挑戦と興奮に満ちた一年であり、多くのファンにとっても忘れられないシーズンとなった。

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