2019年イギリスグランプリ

2019年イギリスグランプリ詳報

2019年7月14日、F1世界選手権の第10戦であるイギリスグランプリがシルバーストン・サーキットで開催されました。レースの正式名称は「Formula 1 Rolex British Grand Prix 2019」で、今年の注目を集めるレースとなりました。

レース前の状況

レース前の準備として、ピレリ社が提供したタイヤコンパウンドは、ハード（C1）、ミディアム（C2）、ソフト（C3）の3種類でした。開催直前の7月9日、シルバーストンの2024年までの開催契約が発表されましたが、サーキット側は高額な開催料金が問題視され、将来的に開催が不安視されていました。このレースでは、オーバーテイク機会を増やすために、DRSゾーンが改定されましたが、事故が相次ぎ、元の状態に戻されることとなります。

チームとドライバーの状況

マクラーレンチームは、ランド・ノリスとカルロス・サインツJr.のドライバー継続を発表。ウィリアムズはチーム創設者フランク・ウィリアムズの就任50周年を祝福するメッセージをマシンに掲示。さらに、レッドブルは「007」の特別カラーリングを施したRB15を披露し、「007」の記念すべきタッグであることを表現しました。

また、ハースのタイトルスポンサーであるリッチ・エナジーとの契約に関して、突然の契約終了が報じられました。しかし、ハースはこれを否定し、契約が継続していることを明らかにしました。エントリーリストにもリッチ・エナジーが残ったままです。

予選と決勝

予選は7月13日に実施され、決勝は翌日の14日、14:10 BSTにスタート。レースでは、ルイス・ハミルトンが2番手スタートから追い上げ、最終的に今シーズン7勝目を獲得しました。これにより、ハミルトンはF1通算80勝目となり、故郷イギリスでの勝利は2年ぶりです。

スタートからしばらく、バルテリ・ボッタスが首位を維持するも、ハミルトンがすぐに追撃。ハースのドライバーは接触トラブルに見舞われ、一気に後方に沈んでしまいました。メルセデスの2台は早々にリードを広げ、タイムも圧倒的でした。これに対し、シャルル・ルクレールやマックス・フェルスタッペンなど後続も必死に食らいつきます。

レースの展開

セーフティカーの出動やピット戦略が影響し、ハミルトンは有利な立場を築きます。ボッタスはピットイン後、ルクレールを追い越し、2位を確保。その後も各選手がデッドヒートを繰り広げる中、ハミルトンは安定したペースでフィニッシュラインを目指しました。

最終的に、ハミルトンが見事な走りでチェッカーを受け、バルテリ・ボッタスが2位、シャルル・ルクレールが3位という結果となりました。このレースでハミルトンは、イギリスGPでの最多勝利を更新し、メルセデスは今シーズンの1-2フィニッシュを実現しました。

結果

ファステストラップ

ルイス・ハミルトン - 1:27.369（52周目）

ラップリーダー

1-16=ボッタス、17-52=ハミルトン

このレースでのドラマティックな瞬間と見事な戦略が、F1ファンにとって忘れ難いものとなりました。

もう一度検索