2020年のスーパーフォーミュラ

2020年スーパーフォーミュラ概要

2020年のスーパーフォーミュラは、2020年8月29日から30日までツインリンクもてぎで開幕し、最終戦は同年12月19日から20日まで富士スピードウェイで行われました。全7戦から成るこのシリーズは、前年とのさまざまな変更が施され、特に新型コロナウイルスの影響が色濃く現れました。

主な変更点

レース日程の変更

新型コロナウイルスの影響で、当初のレーススケジュールが大きく見直されました。2020年東京オリンピックが開催される影響で、富士スピードウェイが自転車競技会場となるため、開幕戦が当初予定されていた鈴鹿サーキットから富士に変更されました。この変更により、富士スピードウェイは4月に開催されることとなり、鈴鹿サーキットは4月下旬に移動しました。しかし、その後も日程の衝突が発生したため、鈴鹿でのレースは再び変更され、最終的には全レースの日程が複数回にわたって見直されました。

新しいレースフォーマット

レースフォーマットも大幅に変更が行われました。予選および決勝でのポイントシステムが見直され、予選におけるポイントがドライバー部門にのみ与えられる形となりました。また、レースで使用できるドライタイヤは1スペックのみに制限され、タイヤの保管時には加熱が厳密に禁止されました。アクシデント発生時には、フルコースイエロー（FCY）が導入されることが決まりました。

新型コロナウイルス感染症の影響により、シーズン中はワンデー開催が採用され、予選と決勝は全て日曜日に行われることになりました。初戦ではレース距離が大幅に短縮され、給油が禁止され、タイヤ交換の義務が撤廃されましたが、第2戦からは徐々に従来のフォーマットに戻る方向で調整され、レース距離やタイヤ交換が復活しました。

エントラントの変化

2020年シーズンには多くの新たな顔が登場しました。2014年から2016年まで参戦していたドラゴ・コルセが、スリーボンドと提携しシリーズに戻り、スーパーフォーミュラ初の女性ドライバーであるタチアナ・カルデロンを起用しました。また、KONDO RACINGでは、前年の全日本F3チャンピオンのサッシャ・フェネストラズが国本雄資の後任となりました。

B-MAX RACINGは、元々参戦予定だったピエトロ・フィッティパルディに代えてセルジオ・セッテ・カマラを起用し、チーム名も変更されました。さらに、ナカジマレーシングでは大湯都史樹が新たなドライバーとして迎え入れられました。

新型コロナウイルスの影響で、ドライバーの変更が相次ぎました。その中でもチーム無限とB-MAX RACINGは、渡航制限の影響で代役を起用する事態となりました。

大会運営と情勢の変化

シーズンを通して、各大会は厳格な感染防止策を講じながら実施されました。これにより、一部のドライバーは参加が難しくなり、チームは代役を立てるなどの取り組みが行われました。例えば、タチアナ・カルデロンは他の選手との兼ね合いから代役を立てられる事態が発生し、レースの円滑な進行が求められました。

このように、2020年のスーパーフォーミュラは、コロナ禍という未曾有の事態の中で、数々の変更を余儀なくされながらも、ドライバーたちの競技精神によって成り立つシリーズとなりました。次シーズンへの期待とともに、この年の経験がどのように活かされるかに注目が集まります。

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