2020年東京オリンピック・パラリンピックの会場

2020年東京オリンピック・パラリンピックの会場

2020年に開催された東京オリンピック・パラリンピックでは、二つの主要ゾーン、ヘリテッジゾーンと東京ベイゾーンが設けられました。これらは、選手村を起点として東京都心に近接するエリアと、臨海エリアから成り立っています。

大会における基本コンセプトは「都市の中心で開催するコンパクトな大会」であり、選手村から半径8キロ圏内に約90%の競技会場を配置する計画が立てられました。しかし、持続可能性や開催都市の負担軽減を考慮し、国際オリンピック委員会（IOC）が承認した中長期改革案『アジェンダ2020』の影響を受け、結果的に広域な会場配置に変更されました。

競技会場の概要

ヘリテッジゾーン

このゾーンには、1964年の東京オリンピックでも利用された施設がいくつか含まれています。例えば、日本武道館や国立代々木競技場などがその代表です。開閉会式が行われたオリンピックスタジアムは、1964年大会における国立競技場の改築により新たに建設されました。また、マラソンはオリンピックスタジアムを起点とし、浅草寺や東京タワーなどの名所を巡る広域コースが計画されましたが、最終的には札幌での開催に変更となりました。競歩も皇居外苑での周回コースが当初計画されていました。

東京ベイゾーン

東京ベイゾーンは主に埋立地にあり、液状化対策も施されています。このエリアの競技施設は、特に水辺の景観を生かした設計がなされており、観客や選手にとっても快適な環境が整えられました。

選手村

選手村は東京都中央区晴海に位置し、最大1万8000人の選手や関係者が収容可能です。都心から非常に近く、銀座まで約2キロという便利な立地です。晴海の地域には晴海ふ頭公園や晴海緑道公園が整備され、選手たちが緑に触れ合えるスペースが確保されています。また、ビレッジプラザには全国の自治体から提供された国産木材が使用され、環境への配慮が感じられます。

会場さる変更とアジェンダ2020

2014年にIOCにて承認されたアジェンダ2020によって、開催都市の負担を軽減させるため、一部の競技が他都市で行われることが認められました。この政策のもと、東京大会でも数多くの競技の会場変更が行われました。特に、マラソンや競歩の札幌への移転は、選手の健康を第一に考えた決定でした。これには、東京の高温多湿な気候が懸念されたことが大きいです。

まとめ

2020年東京オリンピック・パラリンピックの会場は、選手村や競技エリアの特徴を生かしつつ、持続可能性や選手の健康を考慮した配置がなされました。大会を通じて、多くの選手が交流し、観客も日本の文化や魅力を味わう機会が提供されました。これにより、2020年の東京大会は一つの大きな国際イベントとして成功を収めることができました。

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