2021年の広島東洋カープ

2021年の広島東洋カープのシーズン振り返り

2021シーズンの広島東洋カープは、監督の佐々岡真司が指揮を執る2年目の年でした。キャッチフレーズとして掲げられた「バリバリバリ」は、勢いと活力を象徴しています。チームは新たな外国人選手の獲得や若手育成に注力し、新シーズンに臨みました。

外国人選手の補強

昨年退団したホセ・ピレラに代わる助っ人として、2019年AAAで38本塁打を記録したケビン・クロンが加入しました。さらに、リトアニア初のプロ野球選手であるドヴィダス・ネヴェラウスカス、元レンジャーズのカイル・バードなどもチームに加わり、戦力が強化されました。また、カープアカデミー出身のロベルト・コルニエルと支配下選手契約を結んだことも注目されます。

新人選手の起用

特に注目すべきは、ドラフト1位指名された栗林良吏の抑え起用です。佐々岡監督は彼の才能に期待を寄せ、多くのリリーフ投手と共に開幕一軍に名を連ねました。開幕戦では、大瀬良大地が3年連続の開幕投手を務め、試合は盛り上がりましたが、中日ドラゴンズとの対戦で惜しくも敗北を喫しました。初勝利を挙げるまでには苦しみましたが、次第にチームは立ち直りを見せます。

数々の試練

しかし、シーズン序盤からの主力選手の故障や新型コロナウイルスのクラスター発生など、多くのハードルが立ちはだかることとなりました。特に5月にはチーム内で感染者が相次ぎ、数試合が中止される事態に。これがチームに与えた影響は大きく、新人選手たちもこの状況下でアピールのチャンスを得ました。特に林晃汰や宇草孔基といった若い選手は、逆境の中で成長を遂げました。

後半戦の復調

チームは後半戦に入ると徐々に調子を上げ、鈴木誠也は後半の成績でパフォーマンスを取り戻し、9月には球団記録に並ぶ6試合連続本塁打を達成。特に坂倉将吾は、月間MVPを受賞し、打率も3割を超える活躍を見せました。これにより、廣島はAクラス争いに参入するも、最終的にはリーグ4位に終わりました。

個人タイトル獲得

鈴木誠也は、シーズンを通じて打率.317と高成績を残し、首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得。加えて、複数の月間MVPも手にしました。投手陣では九里亜蓮が最多勝に輝き、栗林良吏は新人王を獲得しました。シーズン後半の成長や主力選手による活躍が、チームに明るい未来をもたらす可能性を感じさせます。

総括

2021年の広島東洋カープは、序盤の苦境を乗り越え、後半にかけて成績を上げていく姿が印象的なシーズンでした。若手選手の躍進や新戦力の加入は、来季への期待感を高める結果となり、佐々岡監督の続投も発表され、さらなる成長を目指すことになりました。個々の成績向上が、全体のレベルを引き上げる重要な要素となりそうです。

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