2021年の福岡ソフトバンクホークス

2021年の福岡ソフトバンクホークスのシーズン分析

2021年の福岡ソフトバンクホークスは、工藤公康監督の7年目のシーズンを迎えました。この年のチームスローガンは「鷹く!」で、過去数年の成功を受けて期待が高まる中での開幕となりました。昨季は3年ぶりにリーグ優勝し、7年連続でクライマックスシリーズに進出、さらに4年連続で日本一を達成しており、その流れを受けての新シーズンでした。

開幕前の動向

オフシーズン中に、昨季まで主力として活躍していた内川聖一選手がチームを退団。加えて、前年の主力選手である柳田悠岐や中村晃、さらにブレイクした栗原陵矢や周東佑京がチームの中心となることが期待されました。また、一軍ヘッドコーチには小久保裕紀が9年ぶりに復帰し、チーム体制は前年と変わらず固まりました。

先発投手陣においては、昨季防御率2.65を記録したマット・ムーアがメジャーリーグに復帰。そのため、ニック・マルティネスや新外国人のコリン・レイを獲得しましたが、共に開幕に間に合わない事態に。また、エースの千賀滉大もケガで開幕戦を欠場し、先発陣には不安がありました。それでも、選手層の厚さから十分な開幕前の評価を受け、開幕初日には優勝候補とされています。

開幕後の試合展開

シーズンは開幕4連勝でスタートしましたが、その後の試合では波乱が待ち受けていました。特に開幕5戦目から続く連敗、そして本拠地での西武との3連戦での全敗はチームの士気を下げました。千賀と東浜の復帰を待つ中、若手選手たちもスタメンで奮闘しました。

4月末にはチームが首位に立つものの、守護神の森選手が離脱した後、抑えに苦しむ場面が目立ちました。打線でも春先に好調だった選手たちが次々と失速し、チームの得点力が低下しました。特に交流戦では惨敗を喫し、リーグ戦に戻っても思うような結果を残せず、前半戦を4位で終えることとなりました。

後半戦の展望

後半戦に入ると、千賀とマルティネスの先発投手としての活躍が期待されました。デスパイネの復調も見られたものの、抑えに控えるはずの選手達の調子が上がらず、特に岩嵜選手が不調で苦しみました。投手陣は千賀とマルティネスを中心に頑張りましたが、先発投手疲労の影響が出始めます。

その後も、選手たちの調子が上がらず、試合の終盤での逃げ切りに失敗することも多く、チーム全体の勝率が下がりました。終盤戦では森選手の復帰もあったものの、チーム状況は好転せず、結局、シーズンを4位で終えることになりました。

シーズンの総括

最終的には60勝62敗21分という成績で、5年連続の日本一の可能性が消滅。これにより、球団としても久しぶりのBクラスに陥ることになり、シーズン終了後には工藤監督の退任も発表されるなど、厳しい1年となりました。選手層の厚さが期待される中でプレーされましたが、怪我や不調が重なり、思うように機能しなかった1年となりました。次シーズンの巻き返しが期待されています。

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