2023 CX1

地球近傍小惑星2023 CX1：発見から落下、そして隕石発見まで

2023年2[月]]、地球近傍小惑星]の一つ、2023 CX1(Sar2667とも呼ばれる)が[[ハンガリーの天文台で発見されました。この小惑星は、発見からわずか6時間半後にフランス上空で火球として大気圏に突入、地上に隕石を降らせました。地球への落下前に発見された小惑星としては、観測史上7例目という極めて稀な事例です。

発見と観測

2023年2月12日、ハンガリーのピスケーシュテテー観測所が2023 CX1を初めて観測しました。発見時は地球から約23万キロメートル、月までの距離の約60%の位置にあり、見かけの等級は19.4等、地球に対する相対速度は約9km/sでした。

発見報告後、世界中の複数の観測施設が追跡観測を実施。小惑星センターには430件以上の観測データが登録されています。最後の観測は、落下約7分前、フランスの観測施設で行われました。

地球への落下と火球

発見から約6時間半後の2月13日、2023 CX1はフランス北部のノルマンディー地方上空で大気圏に突入、火球となりました。イギリス、フランス、ベルギー、オランダなどで目撃報告があり、その明るさは非常に目覚ましいものでした。

国際流星機構(IMO)の分析によると、火球は高度約89kmで最初に検出され、高度約28kmで完全に崩壊、大気との摩擦で気化しました。崩壊時に発生した衝撃波は、一部の目撃者やフランスの地震計にも記録されています。Twitter上では「#Sar2667」というハッシュタグと共に、多数の画像や動画が投稿されました。IMOには80件以上の目撃報告が寄せられています。

[地球]]への落下前に小惑星を発見できたのは7例目であり、そのうち3例が2022年以降に確認されています。欧州宇宙機関]は、これは[[小惑星の検出能力の向上を示すものだと発表しました。また、一部の破片が隕石として地上に落下した可能性も指摘されました。

隕石の捜索と発見

火球落下後、Fireball Recovery and Interplanetary Observation Network (FRIPON)の研究者や市民科学者らが隕石捜索を実施。2月15日、フランスのサン・ピエール・ル・ビジェで最初の隕石（95g）が発見されました。「ダークストーン」と名付けられたこの隕石は、2011年以来となるフランス国内での隕石発見となりました。3月までに20個以上の隕石が見つかり、重さは2gから350gと様々です。IMOは、2023 CX1の進入速度や角度から、落下した隕石の総重量は約2kgと推定しています。

まとめ

2023 CX1の発見と落下は、地球近傍小惑星の観測技術の進歩を示す重要な出来事でした。今回の事例は、将来的な地球への衝突リスクを軽減するための研究開発に大きく貢献するでしょう。今後も、地球近傍小惑星の監視と研究は継続していく必要があります。

もう一度検索