2023年カタールグランプリ

2023年カタールグランプリ詳報：フェルスタッペン、グランドスラム達成

2023年F1世界選手権第18戦、カタールグランプリが10月8日、ルサイル・インターナショナル・サーキットを舞台に開催されました。今大会は、2021年の初開催以来、FIFAワールドカップ開催による中断を経て、10年間の開催契約に基づく開催となります。サーキットは、4万人収容のグランドスタンド増設、VIPエリア新設、パドック全面改修、安全対策強化など、大幅な改良が施されています。

タイヤ戦略: ピレリは、ハード(C1)、ミディアム(C2)、ソフト(C3)のハード寄りのコンパウンドを用意。コース改修により縁石でのタイヤダメージが懸念され、FIAはターン12と13に新たなトラックリミットを設定しました。

ドライバーズチャンピオンシップ: 前戦日本GP終了時点で、マックス・フェルスタッペンがセルジオ・ペレスに大差をつけて首位に立っていました。カタールGPはスプリント形式が採用され、スプリントの結果次第では、フェルスタッペンが3年連続3回目のチャンピオンに輝く可能性がありました。

予選: 予選では、フェルスタッペンがポールポジションを獲得。ペレスはパワーユニット交換のためピットレーンスタートとなりました。

スプリント: スプリントは、10分間の慣熟走行の後、19周に渡って行われました。激しいレース展開の中、3回のセーフティカー導入がありました。オスカー・ピアストリが初のスプリント優勝を飾り、フェルスタッペンは2位でフィニッシュ。この結果、フェルスタッペンはドライバーズチャンピオンを決定づけました。なお、複数のドライバーがトラックリミット違反によりペナルティを受けました。

決勝: 決勝レースは、スプリントの結果を踏まえ、タイヤ交換回数が増える異例の展開となりました。フェルスタッペンはポール・トゥ・ウィンで優勝し、さらにファステストラップも記録。グランドスラムを達成しました。マクラーレンのピアストリとランド・ノリスが2位と3位に入り、表彰台を独占しました。高温多湿な環境はドライバーに大きな負担をかけ、サージェントは体調不良のためリタイアしています。レース後、複数のドライバーがトラックリミット違反でペナルティを受けました。

結果: フェルスタッペンは3年連続3回目のドライバーズチャンピオンに輝き、F1の歴史に名を刻みました。これはファン・マヌエル・ファンジオ、ミハエル・シューマッハ、セバスチャン・ベッテル、ルイス・ハミルトンに続く快挙です。また、決勝以外でタイトルが決まったのは1987年のネルソン・ピケ以来、スプリントでチャンピオンが決まったのは史上初です。マクラーレンは500回目の表彰台を達成。フェルスタッペンは30回目のポールポジション、4回目のグランドスラムを達成しました。ホンダRBPTは10回目のファステストラップを記録しました。

その他: 平均速度は211.250km/h。フェルスタッペンのファステストラップは1分24秒319でした。

このカタールGPは、フェルスタッペンの圧倒的な強さ、マクラーレンの躍進、そしてコース改修や気象条件がレースに与えた影響など、多くの見どころがありました。今後のF1シーズンも目が離せません。

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