25才たち・危うい予感

ドラマ『25才たち・危うい予感』について

『25才たち・危うい予感』は、1984年6月から8月にかけて日本テレビで放送されたテレビドラマで、全13回のエピソードから成ります。毎週金曜日の21時という prime time に放送されたこの作品は、25歳というライフステージを迎えた女性たちの葛藤と成長を描くことをテーマにしています。

物語の概要

主人公は、同じ学校に通っていた4人の女性、波子、恵利、たまき、令子です。彼女たちは、「25歳までに結婚する」という目標を持った友人同士です。しかし、彼女たちのはずむ心とは裏腹に、現実の壁に直面し、思い描いていた結婚への道のりは一筋縄ではいきません。ヨーロッパ旅行中、令子は突然結婚することを宣言し、北イタリアの教会で素晴らしい挙式を挙げるのです。残された3人の心には、妬みや焦りが渦巻き、次第に旅行の目的は結婚相手を探すことにシフトしていきます。

このドラマは、結婚や独立といったライフステージにおける女性の心の動きを赤裸々に描写しており、視聴者に共感を呼び起こす作品として人気を博しました。

主なキャスト

早川波子（桜田淳子）

波子は大手銀行に勤務するOLで、穏やかな生活を送ってきましたが、25歳の誕生日を迎えたことで、恋人による裏切りと両親の離婚という辛い経験を味わいます。この事が彼女にとっての人生の転機となり、波子は独自の道を模索することになります。

島崎恵利（宮崎美子）

恵利はコンピューター会社で働くOLで、潔癖症の性格によって、婚前交渉など考えられないと思っていました。しかし、25歳になったことで自分の価値観や恋愛観が揺らぎます。

久野たまき（萬田久子）

たまきは資産家出身で恵まれた環境で育ちましたが、父を早くに亡くし、その後の人生に迷いを感じています。学校にはあまり出席せず、アルバイトに没頭しています。

川口令子（中井貴恵）

4人の中でも結婚が遅れると思われていた令子ですが、旅行中に突然、結婚を決意します。彼女の結婚は、他の3人にとって強烈な刺激となり、さらに焦りを募らせます。

テーマと社会背景

このドラマは、当時の社会的背景とも深く結びついています。1980年代の日本では、女子大生の流行と同時に、既婚女性の不倫が話題になる一方で、結婚を望む25歳の女性たちにとっては、両者の間で葛藤しないといけない時期であったと言えるでしょう。

ドラマは、女性たちが「女」としての自覚を持ち、将来への不安の中でどのように向き合うかを描き出します。彼女たちの心の動きや友情、嫉妬、焦りが、視聴者にリアリティをもって伝わる内容でした。

音楽とスタッフ

このドラマの主題歌は、世良公則が歌う『導火線』です。作詞は阿木燿子が手掛け、世良本人が作曲および編曲をしています。プロデューサーや脚本家もこだわっており、金子成人と宮村優子がサポートし、ドラマを通じてリアリティと感情の深みを与えています。

『25才たち・危うい予感』は、25歳という女性の人生の重要な節目を捉えた作品であり、視聴者に多くの感情的な影響を与えた記憶に残るドラマです。

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