35年目のラブレター

35年目のラブレター

『35年目のラブレター』は、小倉孝保氏による感動のノンフィクション作品です。講談社から2024年4月に出版され、2025年には映画版が公開されました。本作は、貧困やいじめ、読み書きの困難を乗り越え、妻への感謝を込めたラブレターを書くまでの道のりを描いた、実話に基づいた物語です。

あらすじ

主人公の西畑保は、幼少期の貧困が原因で学校で誤解を受け、いじめに遭い不登校になります。読み書きが困難になった彼は、社会生活で様々な苦労を経験します。見合い結婚した妻・皎子にも読み書きができないことを隠していましたが、ある出来事をきっかけに告白。皎子は保に読み書きを教えようとしますが、彼は乗り気になれません。しかし、64歳で退職後、夜間中学に通うことを決意し、長年連れ添った妻へのラブレターを書くことを目標に、再び学び始めます。

夜間中学で「あいうえお」から学び始め、7年の歳月を経て、ついにラブレターを書き上げます。毎年クリスマスに皎子にラブレターを贈るのが恒例となりますが、4通目を渡す直前に皎子は急逝。4通目のラブレターは棺に納められました。

登場人物

西畑保: 主人公。幼少期のいじめと読み書きの困難を抱えながらも、妻への愛を貫く。
西畑皎子: 保の妻。夫の告白を受け入れ、支え続ける。
西畑秀光: 保の育ての父
西畑よしの: 保の母。結核で他界。
西畑真知子: 秀光と先妻との子
みなと: 保の幼少期の友達

映画

2025年3月7日に公開された映画版では、笑福亭鶴瓶が西畑保を、原田知世が西畑皎子を演じています。監督・脚本は塚本連平が務めました。奈良県奈良市や大和郡山市で撮影が行われ、美しい風景とともに、夫婦の絆が描かれています。

キャスト

西畑保：笑福亭鶴瓶
西畑皎子：原田知世
西畑保（青年時代）：重岡大毅
西畑皎子（青年時代）：上白石萌音
浩実：徳永えり
美紀：ぎぃ子
信介：辻本祐樹
一秀：本多力
佐和子：江口のりこ
田中未来：瀬戸琴楓
山本翔太：白鳥晴都
光江：くわばたりえ
逸美：笹野高史
谷山恵：安田顕

スタッフ

監督・脚本：塚本連平
音楽：岩代太郎
* 主題歌：秦基博「ずっと作りかけのラブソング」

本作が描くもの

『35年目のラブレター』は、困難な状況に置かれても、希望を失わずに生きる人々の姿を描いています。また、夫婦の愛情や絆、学び続けることの大切さを教えてくれる、感動的な作品です。笑福亭鶴瓶と原田知世の演技が、物語に深みを与えています。

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