364型レーダー

364型レーダーの概要

364型レーダーは、中国の船舶重工団体（CSIC）に属する中国艦船研究院の第723研究所によって開発された2次元レーダーです。正式名称は「H/LJQ-364型対水上・低空警戒レーダー」であり、輸出名は「SR-64 シーガル-C」としています。

開発の背景

このレーダーの開発には、以前に同研究所が手掛けた360型対空対水上レーダーの技術が活用されており、これはイタリア製のRAN-10Sレーダーをもとにしたものです。360型は、空中及び海上の目標を探知するための重要な装置として位置づけられています。また、2405型レーダーから改良された信号処理装置も組み込まれており、性能向上が図られています。

主な性能と機能

364型レーダーは、中国人民解放軍海軍で主に730型CIWS（近接防御システム）に接続されており、目標指示レーダーとしての役割を果たしています。この用途においては、イタリアのRAN-10Sが果たしたダルド・システムとの類似点が見受けられ、空中および洋上目標に対して自動化された追尾（TWS）を展開できる能力があります。これにより、敵の攻撃に対する効果的な防御が実現されます。

物理的構造

364型レーダーは、そのアンテナ部がAN/SPQ-9|AN_SPQ-9と同様のレドームに収容されている点が特徴的です。この構造により、レーダーの探知範囲が広がるとともに、外部からの影響を受けにくく、安定した運用が可能となっています。

搭載艦艇

このレーダーは、いくつかの艦艇に搭載されています。主な搭載艦艇には以下のものがあります。

• - 052A型駆逐艦（旅滬型）
• - 052B型駆逐艦（旅洋I型）
• - 052C型駆逐艦（旅洋II型）
• - 052D型駆逐艦（旅洋III型）
• - 051C型駆逐艦（旅洲型）
• - 054型フリゲート（江凱I型）
• - 054A型フリゲート（江凱II型）
• - 056型コルベット（江島型）
• - 航空母艦「遼寧」

これらの艦艇に搭載されることにより、海上における防衛能力が大幅に強化されています。364型レーダーは、空からの脅威に対する対抗手段として、今後ますます重要性を増していくことでしょう。

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