『4.25 REQUIEM』とは
『4.25 REQUIEM』(よんてんにいご・レクイエム)は、
1995年にBMGビクターから発表された、日本のシンガーソングライター、
尾崎豊の楽曲をインストゥルメンタル・アレンジで収録した
カバー・
アルバムです。
この
アルバムのタイトルに冠された「4.25」という数字は、
尾崎豊がこの世を去った日付、すなわち彼の命日を示しています。
アルバムのリリースは、初回プレス限定盤が
1995年4月5日、通常盤が同年
6月21日に行われました。
収録されている楽曲はすべて歌唱を含まない、楽器演奏のみによるインストゥルメンタル・バージョンとなっており、その全てのアレンジは
音楽プロデューサーである
西平彰氏によって手掛けられています。
特に注目すべきは初回プレス限定盤の内容です。この限定盤には、メインとなる12センチCDに加え、特別な
8センチCDが同梱されました。この
8センチCDには、
尾崎豊がデビュー以前に録音したデモ音源や、それまで未発表であった3曲が収録されており、ファンにとって非常に価値の高いものでした(なお、これらの音源は後に他の作品集『無題』や『14才の地図』にも収められています)。さらに、初回限定盤には
尾崎豊自身が手書きした歌詞制作ノートの復刻版も封入され、パッケージはLPレコードと同じサイズで作られるという豪華な仕様でした。
収録曲
アルバムには以下の楽曲が収録されています。
12センチCD(インストゥルメンタル)
I Love You
シェリー〜Shelly
Forget-me-not
OH MY LITTLE GIRL
Teenage Blue
ダンスホール〜Dance Hall
ドーナツ・ショップ〜Donuts Shop
僕が僕であるために〜My Song
卒業〜Graduation
15の夜〜The Night
8センチCD(初回プレス限定盤特典:デモ・未発表音源)
街の風景
ダンスホール
風にうたえば
参加ミュージシャン
このインストゥルメンタル・
アルバムの制作には、様々なミュージシャンが参加しています。彼らの演奏が、
尾崎豊の楽曲に新たな息吹を与えています。
12センチCD
西平彰 -
シンセサイザー
永田“エルトン”一郎 -
ピアノ
YASUHARU NAGATA -
ピアノ
HIJIRI NAGATA -
ヴァイオリン
三沢またろう - ラテン・
パーカッション
藤家素子 -
ヴァイオリン
後藤勇一郎 -
ヴィオラ
堀沢真己 -
チェロ
高水健司 - ウッドベース
木村誠 - ラテン・
パーカッション
MASAYOSHI KIMURA - ガット・ギター
鈴木“バカボン”正之 -
エレクトリックベース、ウッドベース
八木のぶお - ブルースハープ
山本拓夫 -
フルート、アルト・サックス
鳥山雄司 - フォーク・ギター
8センチCD
*
尾崎豊 - ボーカル、
アコースティック・ギター
この
アルバムは、
尾崎豊の残した音楽遺産を、また違った角度から感じることができる作品と言えるでしょう。特にインストゥルメンタル・アレンジによって、メロディーラインや楽曲全体の構成がより際立ち、新たな発見があるかもしれません。初回限定盤に収録された初期の貴重な音源も、彼の音楽的なルーツを知る上で重要な資料となっています。