4DX

4DXの魅力とその発展

4DXは、韓国のCJグループ傘下のCJ 4DPLEX社によって開発された映画館向けの革新的な環境効果技術です。映画鑑賞をさらに臨場感あふれるものにすることを目的とし、観客はスクリーンの映像や音声に加え、動きや特殊効果を通じて映画の世界をリアルに体験できます。また、4DXは4D技術を活用した上映方式の一部であり、体験を一新するさまざまな演出が行われています。

4DXの導入と普及

初めて4DXが導入されたのは、2009年に公開された映画『センター・オブ・ジ・アース』でした。この作品は大韓民国のCJ CGVで上映され、以来4DXは急速に普及してきました。2020年3月の時点で、世界62か国に620以上の4DXシアターが存在し、特にメキシコ、イギリス、アラブ首長国連邦などで多くの映画館に導入されています。日本では2013年4月に名古屋市の中川コロナシネマワールドに初めて導入されたことから、続々とさまざまな映画館で姿を見ることができるようになりました。

現在、日本国内の映画館では24のシネマコンプレックスチェーンに4DXが導入されており、観客は多彩な体験を享受しています。また、その中にはScreenXと組み合わせたULTRA 4DXという形態もあり、さらに映画の迫力を増す演出が可能になっています。

4DXの演出内容

4DXでは、映画のシーンに応じて座席が動いたり、特殊効果によってさまざまな感覚が刺激されます。具体的には、以下のような装置が設置されています：

• - バックシェイカー：座席の背面から振動が伝わる
• - ボトムシェイカー：座席の底から振動
• - フェイスエアー：顔に風が吹きかけられる
• - ウォーター：霧状の水が顔にスプレーされる
• - レイン：水が降り注ぐ効果で雨を表現
• - セント：香りの演出

これに加え、場内ではウィンドやバブル、フォグ、スノー（雪のようなパウダー）などの演出が行われ、映画のシーンに合わせたリアリティが追求されています。特に、4DXでは顔にかかる水のON/OFFが切り替えられるスイッチがあり、観客は自身の好みに応じた体験ができます。

最新技術の導入

2つの4DXバージョン、4DX MAXシートや「スライド&ツイスト」機能によって、より滑らかで立体的な動きが実現されました。この新技術は2020年6月に日本で初めて導入され、多くの映画ファンから高く評価されています。4DX MAXシートは、より豊かな映像体験を提供し、特にアクション映画や迫力のある作品に最適です。

日本における4DXの状況

2022年4月現在、日本国内には64の映画館で4DXが導入されています。その中には4つの映画館がULTRA 4DXを採用しており、観客に新たな映画体験を提供しています。4DXの普及により、普通の映画上映とは一線を画すエンターテインメント体験が楽しめるようになっており、映画ファンの間でますます人気が高まっています。

このように、4DXは単なる映画上映の枠を超え、観客に非日常を提供する新しいエンターテインメントの形として進化し続けています。画面と現実が一体となる体験は、映画鑑賞の未来を変える可能性を秘めており、今後の発展が非常に楽しみです。

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