4D技術

4D技術とは

4D技術とは、従来の3次元（空間）に時間やその他の要素を加え、新しい次元を定義することで、よりリアルで没入感のある体験を提供する技術の総称です。デジタルコンテンツの分野では、視覚、聴覚に加え、嗅覚や触覚といった五感を刺激する要素を取り入れることで、現実世界に近い感覚を再現しようとする試みが盛んです。

4D技術の具体例

映画館における4D体験

映画館では、MX4Dや4DXといったシステムが導入され、映画のシーンに合わせて座席が動いたり、水しぶきや風が吹き付けたり、香りが漂ったりする演出が加えられています。これにより、観客は映画の世界に文字通り「体感」として入り込むことができます。D-BOXというシートが上下・左右に動いたり振動したりする技術もあります。

アトラクション施設における4D体験

テーマパークなどでは、3D映像に加えて、座席の振動、風、水、香りなどの特殊効果を組み合わせたアトラクションが人気を集めています。これにより、参加者は単に映像を見るだけでなく、物語の世界を五感で体験することができます。

以下に4D技術の例を次元別に示します。

空間
0次元：点
1次元：線
2次元：平面
3次元：空間
4次元：空間以外の新しい次元定義
五感
1次元：視覚
2次元：聴覚
3次元：触覚
4次元：嗅覚
モバイル技術
1次元：通話
2次元：メール
3次元：デジタルコンテンツ（画像・映像・動画）
4次元：香り
コミュニケーション形態
1次元：通話
2次元：メール
3次元：表情・感情表現（絵文字・着メロ）
4次元：香り(コミュニケーションと記憶の結び付け)

4D技術を使った作品の例

一般劇場用作品

スパイキッズ4D:ワールドタイム・ミッション：スクリーンの指示に従い、配布されたカードを擦ることで、映画の場面に合わせた匂いを体験できる。
貞子4D：人気ホラー映画『貞子3D』の4D上映。

4D専用劇場用作品

星の見える丘シリーズ:マルスの赤いスカーフ：全方向3D映像と、エアーや振動などのギミックでアニメーションの世界を体感できる。
雨女：4DXシアター専用に製作されたホラー映画。
戦車ライド：MX4Dシアター専用に製作された短編映画。
MX4D カゲロウデイズ in a days：日本初のMX4Dシアター専用アニメーション。

近年では、一般映画の4D版も多く上映されており、様々な作品で4D体験を楽しむことができます。

2017年: 『マッドマックス 怒りのデス・ロード|マッドマックス_怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディション』,『ドクター・ストレンジ』,『劇場版 艦これ』など
2018年: 『キングスマン:ゴールデン・サークル』,『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』,『名探偵コナン 純黒の悪夢』など
2019年: 『名探偵コナン 紺青の拳|名探偵コナン_紺青の拳』,『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』,『天気の子』など
2022年: 『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』,『ONE PIECE FILM RED』
2023年: 『名探偵コナン 黒鉄の魚影』,『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』,『ゴジラ-1.0』など
2024年: 『エクスペンダブルズ ニューブラッド』,『アクアマン/失われた王国|アクアマン_失われた王国』,『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』など
2025年: 『劇場版「進撃の巨人」完結編　ＴＨＥ　ＬＡＳＴ　ＡＴＴＡＣＫ』

アトラクション用作品

キャプテンEO：3D映像にレーザー光線やスモークなどの演出を加えたアトラクション。
夢のタイムマシン：3D映像、可動式座席、レーザー光線、香りの演出を組み合わせたアトラクション。
ミクロアドベンチャー!：3D映像に加え、座席の振動や空気、霧の演出が加わるアトラクション。
ストームライダー：映像に合わせて動く座席に水やスモークの演出が加わるアトラクション。
セサミストリート4-Dムービーマジック：3Dムービーに、座席の動き、雨、クッキーの匂いなどを加えたアトラクション。
ミッキーのフィルハーマジック：3D映像に、シナモンの香り、水、風などを加えたアトラクション。
* 名探偵コナン 4-D ライブ・ショー 〜星空の宝石〜：3D効果、座席の動き、スモーク、水しぶきなどの演出を加えたアトラクション。


4D技術は、映画やアトラクションの世界をより深く体験するための強力なツールとして、今後ますます発展していくことが期待されます。

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