5番街 (マンハッタン)

5番街 - ニューヨークの象徴的な通り

5番街（ごばんがい、英：Fifth Avenue）は、アメリカ合衆国ニューヨーク州のニューヨーク市に位置する、マンハッタンの主要な南北の通りです。このストリートは、ニューヨークの文化、ファッション、経済の中心地として知られています。

5番街の概要

5番街は、セントラルパークを望む高級住宅や歴史的な邸宅が立ち並び、ニューヨークの富を象徴する場所とされています。特に34丁目から59丁目の間は、世界有数の高級商店街として知られており、ロンドンのオックスフォード通りやパリのシャンゼリゼ通りと並ぶ存在です。また、賃貸価格が世界で最も高い通りの一つにも選ばれており、これを示すように1990年代半ばには賃貸価格が世界で2位となる地点もありました。毎年の経済状況や通貨の変動により、「世界一高価な通り」の座は変わりますが、5番街の名は常に高級感を伴って存在しています。

通りの長さと構成

この通りは、グリニッジ・ヴィレッジのワシントン・スクエア公園から始まり、ミッドタウンを抜け、プラザホテル付近を経てセントラルパークの東沿いを北上し、最終的にハーレム地区の142丁目に至ります。全長は約12kmで、128のブロックにわたります。各地域の名称は、南から順にグリニッジ・ヴィレッジ、チェルシー、ミッドタウン、アッパー・イースト・サイド、スパニッシュ・ハーレム、そしてハーレムとなっており、街の雰囲気や景観はそれぞれ異なっています。

特に南部のミッドタウンは、各種パレードやニューヨーク・シティマラソンのコースとしても知られています。5番街はまた、マンハッタンの住所体系においても重要な役割を果たしており、この通りを基準に東西が区分けされています。

高級ショッピングと文化

5番街の周辺には、エンパイア・ステート・ビルディングやニューヨーク公共図書館、ロックフェラーセンター、セント・パトリック大聖堂など、ニューヨークを象徴する多くの建物があります。さらに、セントラルパークの東側の82丁目から105丁目には、数々の美術館が集まる「ミュージアム・マイル」があり、ここにはメトロポリタン美術館やホイットニー美術館、グッゲンハイム美術館などが位置しています。このエリアは、かつて「百万長者通り」として知られ、富裕層が集まる場所でした。

高級ブランドと老舗店

5番街には、ティファニーやカルティエ、ルイヴィトン、グッチなどの高級ブランドが軒を連ね、買い物客を引きつけています。34丁目から60丁目にかけて、これらのブランド店が立ち並び、高級百貨店のサックス・フィフス・アベニューもここにあります。さらに、アバクロンビー&フィッチの本店も5番街720番地に位置しており、他にもFAOシュワルツやApple Storeなどもあり、賑やかな雰囲気を醸し出しています。

歴史的背景と呼称

マンハッタンの通りは碁盤の目のように配置されており、日本語では「-街」と「-丁目」として区分されています。「5th Avenue」の日本語訳は「5番街」で、これがその起源です。1900年代初頭には作家の永井荷風が「第五大通り」と名付け、当時のニューヨークの姿を表現しています。

5番街は数世代にわたり、ニューヨークの歴史や文化を見届けてきた場所であり、今もなお人々に魅力を与え続けています。

もう一度検索