7人制ラグビー男子イングランド代表

はじめに

イングランドの男子7人制ラグビー代表チームは、「7人制ラグビー男子イングランド代表」として知られ、国内外の主要な国際大会においてイングランドを代表する存在です。彼らはワールドラグビーが主催するワールドラグビーセブンズシリーズや、ラグビーワールドカップセブンズといった世界的な舞台で競技しています。ただし、オリンピック競技大会に関しては、国別の代表ではなく、イギリスとしてのオリンピック委員会単位での参加が規定されているため、イングランド単独のチームとして出場することは認められていません。これは、スコットランドやウェールズなど、他のホームネイションズにも共通する、イギリス国内のスポーツ組織の特殊性によるものです。

チームの歴史

チームの歴史は、7人制ラグビーが国際的な競技として確立され始めた黎明期にさかのぼります。1973年に開催された、7人制ラグビーとしてはおそらく初の本格的な国際トーナメントである「国際セブンズAサイド・トーナメント」では、記念すべき初代王者に輝くという輝かしいスタートを切りました。さらに、1993年にスコットランドのエディンバラで開催された、7人制ラグビーのワールドカップとして初めて実施された「第1回ラグビーワールドカップセブンズ」においても、見事初代優勝国となるなど、初期の7人制ラグビー界においてその強さと存在感を示しました。個人の活躍も特筆すべき点です。2004年には、当時の代表選手であったシモン・アモールが、ワールドラグビーによって初めて設けられた「最優秀男子セブンズ選手賞」を受賞しました。これは、個人タイトルとしては初の栄誉であり、イングランドチームの選手層の厚さを示す出来事と言えます。

主な国際大会の成績

イングランド代表は、主要な国際大会、特にワールドラグビーセブンズシリーズにおいて、長年にわたり世界のトップレベルで安定した成績を残しています。シリーズが開始された1999-2000シーズンには9位でしたが、その後は着実に順位を上げ、2001-2002シーズンには年間総合3位と初めて表彰台に上がりました。そして、2002-2003シーズン、2003-2004シーズン、そして2005-2006シーズンには、それぞれ年間総合2位という素晴らしい成績を収め、シリーズタイトル獲得にあと一歩まで迫る強さを見せました。これらのシーズンは、イングランドがシリーズ優勝の有力候補として常に挙げられる、チームにとっての黄金期の一つと言えるでしょう。

その後も、順位の変動はありますが、常にトップ集団の一角を占め続けました。例えば、2008-2009シーズンには再び3位、2010-2011シーズン、2011-2012シーズンにも続けて3位と、度々表彰台を獲得しています。近年では、2016-2017シーズンに年間総合2位となり、再び頂点に迫るパフォーマンスを見せました。直近の情報によると、2017-2018シーズンおよび2018-2019シーズンは、連続して年間総合5位でシーズンを終えています。ラグビーワールドカップセブンズに関しては、前述の通り記念すべき第1回大会で優勝を果たしており、その歴史に輝かしい一章を加えています。

以下に、過去のワールドラグビーセブンズシリーズにおける年間総合順位の一部をリストアップします。

1999-2000シーズン: 9位
2000-2001シーズン: 7位
2001-2002シーズン: 3位
2002-2003シーズン: 2位
2003-2004シーズン: 2位
2004-2005シーズン: 3位
2005-2006シーズン: 2位
2006-2007シーズン: 5位
2007-2008シーズン: 5位
2008-2009シーズン: 3位
2009-2010シーズン: 5位
2010-2011シーズン: 3位
2011-2012シーズン: 3位
2012-2013シーズン: 6位
2013-2014シーズン: 4位
2014-2015シーズン: 4位
2015-2016シーズン: 8位
2016-2017シーズン: 2位
2017-2018シーズン: 5位
2018-2019シーズン: 5位

選手

チームを構成する選手たちもまた、彼らの活躍を支える重要な要素です。直近の大会に招集されたスコッドには、トム・ミッチェル、フィル・バージェス、マイク・エレリー、トム・ボーウェン、アレックス・デーヴィス、ウィル・エドワーズ、ウィル・グローバー、チャールトン・ケアー、ベン・ハリス、トム・エメリー、アルフィー・ジョンソン、ノア・シクストン、ウィル・ヘンディーといった選手たちが名を連ねています。また、チームの長い歴史の中で特に記憶に残る著名な選手としては、長きにわたりチームを牽引し活躍したダン・ノートンなどが挙げられます。

イングランドの7人制ラグビー男子代表は、ワールドカップ初代王者としての歴史的な実績と、ワールドセブンズシリーズにおける長年の安定した強さにより、世界の7人制ラグビー界において重要な位置を占めています。オリンピックには独自のチームとしては参加できませんが、国際舞台での彼らのパフォーマンスは常に世界のラグビーファンから注目されています。

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