7時にあいまショー

『7時にあいまショー』：1960年代を彩った音楽バラエティ番組

1962年4月7日から1963年9月28日までの約1年半、TBS系列で放送された『7時にあいまショー』は、明治製菓（現・明治）の一社提供による音楽バラエティ番組でした。毎週土曜日の19時からの30分間、視聴者を楽しませました。

番組はTBSのマンモススタジオを舞台に、半分を「クラブ・セブン・オクロック」と名付けたクラブ風の客席を設け、会員制の見学者を招いていました。演出は、TBS時代の実相寺昭雄氏が担当し、独特の演出で話題を呼びました。初期には佐々木功、飯田久彦、斉藤チヤ子、安村昌子らが司会を務め、1963年4月からは、落語家の古今亭志ん朝が司会に就任し、番組に新たな風を吹き込みました。

番組の特徴は、ミュージカル仕立ての構成と、豪華な出演者陣でした。当時人気絶頂だった歌手やコメディアン、ミュージシャンたちが次々と出演し、歌や踊り、コントなどを披露していました。番組は単なる音楽番組にとどまらず、バラエティ要素も豊富に取り入れ、幅広い視聴者層を獲得しました。

番組の大きな話題の一つに、1995年のビデオ化と2004年のDVD化があります。特に、坂本九を特集した回は、高い人気を誇り、長年にわたって多くのファンに愛されています。この坂本九特集版『坂本九 7時にあいまショー』には、1963年6月8日放送分の模様が収録されています。永六輔氏の構成によるこの番組では、坂本九の代表曲をはじめ、ダニー飯田とパラダイス・キングの演奏、古今亭志ん朝の落語調の解説など、見どころが満載です。

坂本九特集版では、「上を向いて歩こう」や「見上げてごらん夜の星を」といった彼の代表曲はもちろん、B面曲やカバー曲も披露されています。それぞれの楽曲紹介には、古今亭志ん朝の落語調の解説や、原知佐子氏によるナレーション、永六輔氏といずみたく氏との対談などが織り込まれ、坂本九の人物像を多角的に伝えています。さらに、ダニー飯田とパラダイス・キングのパフォーマンスや、坂本九自身の貴重なコメントも収録されており、貴重な資料となっています。

また、2010年代には、倍賞千恵子を特集した回がCS放送のTBSチャンネルで再放送されるなど、現在でもその人気は衰えていません。この番組は、1960年代の音楽シーンや芸能界の様子を知る上で貴重な資料であり、日本のテレビ史においても重要な位置を占める番組の一つと言えるでしょう。放送終了から数十年が経過した現在でも、その魅力は色褪せることなく、多くの視聴者から支持されています。番組の再放送やDVD化は、当時の雰囲気を現代に伝える貴重な機会となり、若い世代にもその魅力を伝える役割を果たしています。

『7時にあいまショー』は、単なる音楽番組ではなく、時代を反映したエンターテインメントとして、多くの人々の記憶に刻まれている番組です。その魅力は、これからも語り継がれていくことでしょう。

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